都会の隠れ家的ラジコンサーキット、
オーナーはプロフェッショナルドラマー!?

2020年に2月にオープンし、現在活況を呈している神奈川県川崎市のRC(ラジオコントロール)カーサーキットがある。そのサーキット、施設の充実ぶりもさることながら、オーナーのユニークな経歴も注目のスポットだ!

都会の隠れ家的ラジコンサーキット

初心者でも気軽に利用でき、ベテランも満足させる、
そんなサーキットを目指した“ヒラポン”の想いを実現

 東京の新宿から京王線急行で約30分、特急を利用すれば20分ほどで到着する距離にある川崎市の京王稲田堤駅。この駅から徒歩30秒という場所に、電動RCカー専用サーキットの「RC CIRCUIT HIRAPON(ヒラポン)」がある。ある程度の広さが必要になるRCサーキットはどうしても郊外に作られることが多く、都会に住むRCマニアは、走行場所の確保も悩みのタネになっていた。しかし、このヒラポンはそんな悩みを解決してくれる絶好のロケーションが魅力だ。さらに新築の強みを活かして、十分な光量を持つナイター用照明と冷暖房完備のピットルーム、温水の出る水道などを設置。これまでのRCサーキットにはない充実した設備がウケて、多くのリピーターを集めている。そんなRCサーキット ヒラポンだが、サーキットのオーナーも、施設に負けない強烈な個性の持ち主といえる。

都会の隠れ家的ラジコンサーキット
オーナーの平山氏。手にしているのはレンタカーで、手ぶらで行っても走行を楽しめるのが魅力的。「未経験の方も歓迎です。ぜひ実際にRCカーを走らせる楽しさを体験してください!」
都会の隠れ家的ラジコンサーキット
平山氏の本業はプロドラマー。90年代前半には某ビッグアイドルバンドや大事マンブラザーズバンドに参加し、声優の國府田マリ子バンドでも20年以上ドラムを担当している。そのほかにも杉山清貴氏をはじめ、多数のアーティストとの共演経験があり、現在はBARBEE BOYSのいまみちともたか氏らとバンド「ヒトサライ」を結成して活動中。

 中学生からドラムを始め、やがてはプロのドラマーとして、某アイドルバンドや数多くのアーティストと共演してきた「ヒラポン」こと平山牧伸(ひらやま まきのぶ)氏。ライブやレコーディング、テレビなどで活躍してきた平山氏が、RCカーにハマったのが約7年前のこと。1970年代のスーパーカーブーム直撃世代であり、、元々自動車好きもであった平山氏は、ふとしたきっかけで子どものころに少しだけ遊んだこともあるRCカーを購入し、すぐにその楽しさにどっぷりと浸かってしまった、RC熱は高まり、余裕のある時期はRCサーキットに週3日以上のペースで通い、さらにはレコーディングの合間にスタジオの駐車場でRCカーを走らせたこともある。そうして楽しんでいるうちに疑問に思ったのが「なぜこれほど楽しいものがメジャーではないのだろう?」ということ。その疑問に対する平山氏の答は「初心者でも楽しめるRCサーキットが少ない」だった。

 たしかにRCサーキットにはマニアックなイメージがあり、初心者には踏み入れるだけでも少々ハードルが高い。さらに仕方ないこととはいえ、郊外にあることが多いのもネックと思われた。そこで平山氏は「だったら自分で作ればいい!」と考え、約2年の準備期間を経て、ついに自身のニックネームを冠したサーキットを都市近郊に完成させてしまった。平山氏の目標であった「初心者でも気軽に走らせることができて、ベテランドライバーも存分に楽しめるサーキット」の存在は話題になり、すぐに多くの利用者を獲得。新型コロナの影響がなかったわけではないが、オープンから1年余りが経過した現在では、“密”にならないよう配慮されつつも、連日盛り上がりを見せている。

都会の隠れ家的ラジコンサーキット
京王稲田堤駅口を出て新宿方向に30秒ほど歩くと見えてくるRCサーキットヒラポンのビル。1階のドラッグストアが目印だ。近隣にはコインパーキングも多く、クルマで来ても問題ない。
都会の隠れ家的ラジコンサーキット
この黄色い看板を見つけたら、ドラッグストアの左にあるエレベーターを使って4階へGO!

 京王線・京王稲田堤駅の南口を出て少し歩くと、RCサーキット ヒラポンのあるビルが見えてくる。サーキットはこのビルの屋上にあるのだが、周囲はまさに駅前の繁華街そのもので、ここにRCサーキットがあるとは想像しづらい。だが、ドラッグストア脇のエレベーターを利用して4階まで上がり、そこから階段で屋上まで行くと、非常にカラフルなサーキットが来訪者を迎えてくれる。サーキットの奥にはマシンの準備や整備を行うピットルームが設けられ、走行の受け付けはこちらで行う。走行料金は一律2000円で、設備の充実ぶりを考えると格安といえる。なお、RCサーキットにはホビーショップが併設されている場合も多いが、ヒラポンはサーキットのみの営業となるため、補修パーツ類は事前に準備しておきたい。オーナーの平山氏は基本的に常駐していて、初心者には操縦方法や修理、セッティングの相談にも乗ってくれる。サーキット利用料金だけで使用可能なレンタカーも用意されているので、自分のマシンを持っていないという人もぜひ訪れてみてほしい。

都会の隠れ家的ラジコンサーキット
エレベーターを下りて左に曲がると、サーキットへの案内と外階段へのドアがある。
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階段を上りきればそこにはサーキットが。奥のピットルームには、操縦台の脇を抜けて行く。
都会の隠れ家的ラジコンサーキット
エアコン完備の快適なピットルーム。窓側のピットテーブルからは走行するRCカーを鑑賞できる。
ピットルームの壁には、平山氏が数々の有名アーティストと撮影した記念写真が飾られる。
都会の隠れ家的ラジコンサーキット
都会の隠れ家的ラジコンサーキット

自分のラップタイムを自動計測してくれるシステムも設営されている。計測用車載発信器(KOプロポ製トランスポンダー)の無料貸し出しもあり。

都会の隠れ家的ラジコンサーキット
コースの様子を映し出す大型モニターも設置。走らせるだけでなく“見る”RCも存分に楽しめる。

所在地:神奈川県川崎市多摩区菅2-1-17 Floraison5F
TEL 044-455-6395 
営業時間:16時~23時(火~土)、12時~19時(日・祝)
定休日:毎週月曜日(祝日の場合は営業)、雨天時
※詳細な営業日はウェブサイトで確認のこと

RCサーキットヒラポンウェブサイト:https://hirapon512.wixsite.com/website
ヒラポンサーキットYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC4sUoQi_6_xZo0JXmBhurqQ

  • RC(ラジコン)カーの記事を中心に、模型や実車などのメディアで編集・執筆を行うフリー編集者兼ライター。余暇のほとんどを競技用RCカーの走行や整備に費やす立派な(?)ラジコン廃人。9割以上がラジコンの話題で埋め尽くされるブログ「すべては12分の1のために」は、ごく一部の読者に好評継続中。
  • http://1-12thonroad.cocolog-nifty.com/blog

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