トヨタがWRCのホモロゲーションモデル(連続する12ヶ月で2500台以上、車種全体で2万5000台以上の生産台数が参加するのに必要)として販売したGRヤリス。
そのコンセプトは「WRCをはじめとしてモータースポーツで高い戦闘力を得るため、市販車から競技車両を造らずに競技車両に必要な要素を最初から市販車に盛り込む」というかなり攻めた発想なのだ。
そのイデタチは当たり前だが通常のヤリスとはまったく違うモノ。まず3ドアである(見ればわかるって)。
この3ドアボディは専用品。ちょこっと専門誌的にいうと、車両の前は通常のヤリスと同じTNGA-Bプラットフォーム、後ろ側は1クラス上のTNGA-Cプラットフォームを採用するユニークなモノ。そして通常のモデルよりも110mm広いワイドボディに合わせた大きな開口部を持つ専用バンパー。フォグランプとバンパーよりの中間には左右にエアインレットが設けられていてホイールハウスまで導かれており、揚力(リフト)を抑えたりブレーキを冷ましたり、と効果がありそうだ。
前後のオーバーフェンダー、リアのディフューザー、18インチホイールの隙間から見えるブレーキキャリパーなどなど、まあクルマを眺めるだけでワクワクしてしまった筆者はすでにGRヤリスの魔力に引き込まれているのだろう。クルマ好きはその気持ちをわかっていただけると思う。ホモロゲーションという知識がなくても戦うためのクルマ(残念がら大砲は未装備)のオーラがものすごい。
また勝つためのクルマなのでまず軽い。例えばボンネットや左右、後ろのドアはアルミ製し、カーボンルーフは全グレードに標準装備。
結果、RZで1280kg、エントリーグレードのRSで1130kgを実現。乱暴な話だとRSはFFゆえ他のフレードにおける4WDのドライブトレーン分軽い計算に。
セリカGT-FOUR以来のホモロゲモデル
閑話休題。ホモロゲーションという話が出たが、セリカGT-FOUR以来のホモロゲモデルがGRヤリスなのだ。そういえばカタログの表紙にはよくよく見ると、
1986 CELICA GT-FOUR debut 1988 CELICA GT-FOUR participates inWRC 1990 CELICA GT-FOUR wins first drivers title at WRC 1994 CELICA GT-FOUR wins WRC manufacturers and drivers title for two consecutive years 2017 TOYOTA returned to WRC as TOYOTA GAZOO Racing YARIS WRC wins first victory at WRC Rally Sweden 2018 YARIS WRC wins manufacturers title at WRC 2019 YARIS WRC wins drivers and co-drivers title 2020 GR YARIS debut
と刻まれている。ヒストリーのあるクルマの正統な後継者(車)、これがコーフンせずにおらりょうか。
次回に続く
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