「炭火焼濃厚中華そば 海富道」を運営する「MUGEN」は東京都内を中心に、居酒屋店や寿司店を複数展開しています。これまでは、規格外や傷がついて買い手が付きにくい食材を活用させていたそう。今回の「海富道」で使う魚たちは、コロナ禍で需要と供給のバランスが崩れ、行き場を失った魚たち。
余った食材は冷凍品にしたり、加工品に姿を変えたりして、なんとか消費へと繋げているものの、それさえも消費されずに捨てられていくという現状になっていました。そこで、「MUGEN」が、自社の展開する「もったいないプロジェクト」の新たな形として「炭火焼濃厚中華そば 海富道」を開店させたそうです。
さて、気になるメニューですが、魚介を使用した5種類のラーメンを提供しています。メニューごとに魚の頭から尻尾までもまるごと使った「炭火焼特殊ペースト」と特製だしを合わせていて、文字通り濃厚魚介の旨味と香りが特徴です。
お店のスタンダードとして、まずおすすめというのが「鯖」(単品850円、定食\1,000円)。鯖の干物を食べているかのような香ばしさとコクが味わえます。“すする、焼き魚”がコンセプトで、鯖の炭火焼を丸ごとすすっているようなイメージ。店主いわく、「最初に召し上がってほしい一杯」とのこと。
「鰯」(単品850円、定食\1,000円)は、コクと味の深みが強いのが特徴。鰯独特のほろ苦さを生かした濃厚な一杯です。本当に焼き魚のような風味で、鰯の味わいが好きな人にはたまらないはず。
「鮭」(単品950円、定食\1,100円)は脂がのっているので、ラーメンにしてもクリーミーで食べやすく仕上がっています。マイルドな味わいは女性に人気なのだそう。
「海老」(単品850円、定食\1,000円)は、海老の旨みとコクが存分に引き出されている風味豊かなラーメン。甘海老の頭をこれでもかと使っているため、海老の味というより、海老そのものを味わっているような感覚です。
そして、ほかではあまり見たことがないのが「烏賊(するめいか)」(単品950円、定食\1,100円)。イカの身と肝の味が全面に出た、個性ある逸品。炙ったときに鼻を刺激する、香ばしいイカの香りと噛み締めたときに口に広がるイカの風味がすべてラーメンに詰まっていて、ずっと飲み続けたくなるスープ。この濃厚なスープが麺に絡み、後を引くおいしさです。
そして、どのラーメンもトッピングはすべて別皿で提供されます。これは、まず麺とスープの相性を味わって欲しいという思いから。また、どれも単品でも食べられますが、定食がおすすめ。せっかくのスープを最後まで楽しめるように、ご飯がセットになっています。
そして、辛い味が好きな人には、すべてのメニューを辛くできる「特製辛味」というメニュー(トッピング)も。特におすすめは、「海老」「鰯」「烏賊」なのだとか。そして、これら定番のラインナップのほかにも、期間限定メニューも登場予定。その時々の“もったいない魚たち”を美味しいラーメンに変化させて提供するそうです。
もったいない魚をまるごと炭火で焼いてラーメンに昇華させる「海富道」。食べるだけでフードロス削減に少し貢献できる新しい形のラーメン店で、“もったいない”を美味しく、楽しく味わってみてはいかがでしょうか。
■炭火焼濃厚中華そば 海富道(しーふーどう)
住所:東京都千代田区神田鍛冶町3-3-2 床屋3ビル 1F
電話:03-6260-8558
営業時間:11:00~23:00(LO)
※緊急事態宣言などにより変更の場合あり
定休日:不定休
席数:14席
HP:https://www.mugen-c.jp/store_sea-foo-dou.html