肝心の新型のメカニズムだが本格的なクロカンモデルの証でもあるラダーフレームは健在。
このラダーフレーム、新設計、パワーユニットの縮小化もあるがクルマ全体で200kgの軽量に成功、オンロード性能も先代以上に考慮され低重心化も実現している。もう一つ頑なに継承されたモノがある。それはトヨタが黄金比という2850mm長のホイールベースだ。ちなみにこのホイールベースは80系から変わっていない。気になるパワーユニットは現行の4.6リッタ−V8(国内仕様で318PS、460Nm)からダウンサイジングされ、用意されたエンジンは2種。ガソリンの3.5リッターとディーゼルの3.3リッターでいずれもV6ツインターボ採用。
スペックはガソリン仕様が415PS、650Nm、ディーゼル仕様が309PS、700Nm。いずれも海外仕様だが日本向けも大きくは変わらないはず。トヨタの象徴の一つでもある同車だが、技術面でいうならば現トヨタのエコアイデンティティでもあるハイブリッドは設定されていないのもニュース。やはり本格的な悪路にハイブリッドは不利なのかもしれない。
また特にすごいのは世界初搭載のE-KDSS。ロックバンド名か思いきや、乱暴な表現で恐縮だが電子制御のスタビライザーと思って大丈夫だ。そのメカニズムはスタビライザーを動かすモノ。舗装路などではそれを電子制御で作動させることにより走行や旋回を安定させる。一方、未舗装路などではスタイビライザー機能を解除し、タイヤを多く動かすことによって路面接地性を高めるのだ。
悪路性能でいえば岩など障害物を見落とさないよう可視化するマルチテレインモニターや、路面状況をクルマが判断し自動でモード選択するマルチテレインセレクトも採用する。
クルマが砂地か舗装路、泥、岩などを自動で判断してくれるというのだ! 最新の魚探みたい(編集部注:一部の魚群探知機では海底が泥か砂、岩などわかり、獲物も絞りやすくなる機能があります)。悪路の走破性能は歴代最高の誉れ高い80系を超えることを目標にしたというがかなり超えていると筆者は思う。乗ってないのでなんとも言えないが。しかし、よくよく考えると陸のハイテク巡洋艦は運転しやすく疲れないことも性能に含まれる、すなわちドライバーの負担を軽減することになるのだろう。最新のクルマであるからして安全性能も充実。Toyota Safety Senseはもちろん、パーキングサポートブレーキも装備している。
また全体が写っているこちらの画像に注目していただきたい。なんとGRのロゴがあるのだ!
詳細は不明だがAMGのGクラスやレンジローバーなどのSVRシリーズがライバルになるのか、とちょっと楽しみになったが、ヲタク系クルマ好きの悲しき性、よくよく写真を見るとちょっとタイヤ周りのクリアランスが大きいのでもしかすると、イメージはパリダカなのかも。こうして期待が高まっていくのだ。余談だがレンジローバーをリリースするランドローバーグループ、ローバーのロゴは海賊船のようなバイキング船。対するランドクルーザーのネーミングは巡洋艦。ランドクルーザーは今夏より世界各地で発表、発売される予定。今から詳細が楽しみだ!!
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