
6月16日(水)にオープンした、下北沢の新たな商業空間「reload(リロード)」。ここに、福井の老舗眼鏡メーカーである増永眼鏡が7店舗目となる直営店「MASUNAGA1905 下北沢店」を出店した。
今の時代に対応した新しい販売スタイルをコンセプトに、レンズメーカー・Carl Zeiss Vision(カールツァイスビジョン)社の最先端デジタル3D機器「デジタル3Dセントレーションシステム ZEISS VISUFIT 1000」を導入しているのが特徴だ。

店舗設計を担当したのは、福井を拠点に活動する清水隆之氏。店内はホワイトからブランドカラーのネイビーへと変化するグラデーションカラーで彩られ、洗練された印象だ。非接触を意識し眼鏡の陳列棚はすべてガラス張りとなっているが、棚を引き出せばフレームを手に取ることができる。
そして、店舗の中央に佇む近未来的な機器が、同店のコンセプトを象徴する「ZEISS VISUFIT 1000」だ。
顔の3Dデータを瞬時に計測

この機器はまだ国内に13台しかないという稀少なもの。半円状になった部分には9台のカメラが設置され、ワンショットで顔のデータを180度撮影・計測して解析。瞳孔間距離(左右の黒目の距離)や角膜頂点間距離(レンズから角膜までの距離)など、眼鏡をあつらえるために必要なデータを高い精度で測定できる。
同店ではそうした従来の機能に加え、国内で初めて撮影データからアバターを作り、システム上に格納している眼鏡データを掛け合わせることで、画面上でのバーチャルな試着が可能となっている。百聞は一見に如かず、というわけで早速体験してみることにした。
画面上でリアルな着用イメージを確認可能
カメラの前の所定の位置に立つだけで、撮影自体は数秒で終了。1~2分後にはタブレット上にアバターが表示される。

今や“バーチャル試着”を謳うアプリなどは珍しいものではない。しかし、このアバターは精密な顔の計測データをもとに作られており、試着するフレームのサイズも反映されているため、実際のサイズ感で試着をすることができるのが大きな特徴だ。加えて、顔もフレームも平面でなく立体的な3Dデータのため、とてもリアルな着用イメージを画面上で確認することができる。

画面をタッチすれば顔の向きも簡単に変えることが可能。鏡では確認しづらい横から見た姿などもチェックすることができる。さらにフレームの掛け位置や傾きなども調整が可能で、その動きがまたリアルなのだ。


さらに便利なのが、サングラスの試着だ。従来、眼鏡フレームにカラーレンズを入れる際は、サンプルのレンズを見ながら、仕上がりのイメージを自分で想像してカラーを選択するしかなかった。だが、このアバター試着を利用すれば、フレームにカラーレンズを入れた状態での着用イメージを事前に確認することができる。カラー濃度による目元の透け感の違いなども客観的にチェックできるのは、もはやリアルを超えた利便性があると言えるだろう。
眼鏡選びの利便性&楽しさが広がる
フレームの試着については、やはり装用感の確認などもあるので実際に掛けるに越したことはない。だが、何かと“触れる”ことを遠慮しがちな現在、画面上で何本か着用イメージを確認してから、気になったものだけを実際に試着するというのもアリだろう。店舗滞在時間の短縮にもつながりそうだ。
また、実際に試着して気に入ったフレームがあれば、その着用イメージを改めて客観的に画面で確認するのもいいだろう。近視が強く着用時の姿が裸眼で確認しづらい、という人にも助かるサービスだ。
それに何より、“アバターによる試着”というこれまでにない体験は、“眼鏡を選ぶ”という過程を一層楽しいものにしてくれる。現在、眼鏡やサングラスの新調を考えているなら、ぜひ最新のシステムで試着を楽しみながら検討してみてはいかがだろう。

「MASUNAGA1905 下北沢店」
【住所】東京都世田谷区北沢3-19-20 リロード1-3
【TEL】03-6407-1905
【営業時間】11:00~20:00
※木曜定休
[MASUNAGA since 1905]公式サイト
https://www.masunaga-opt.co.jp/