あの生物もラインアップ? さらに広がるRC昆虫ワールド「走る!!昆虫」シリーズ【後編】

意外性と製品クオリティの高さに加えてファニーな動作、さらには手の届きやすい価格設定で、多角的に楽しめるのが童友社の「走る!!昆虫」シリーズ。前編ではメジャーな昆虫を紹介したが、この後編ではよりマニアックな生物も登場する。厳密な意味での昆虫から外れるものはもちろん、もはや“虫”ですらないNEWフェイスの出現など、シリーズの進撃は留まることを知らない!?

「走る!!昆虫」シリーズ【後編】

メジャーな昆虫だけじゃない! そしてついにはハ虫類も!?

 老舗玩具メーカーの童友社が2020年に発売した「走る!!昆虫」シリーズは、見た目のインパクトだけでなく、実際に動かせるという要素も盛り込んだ遊び心満点のリモートコントロールトイだ。まずは昆虫界のアイドルともいうべきカマキリやカブトムシが登場し、クワガタやミツバチ、てんとう虫もラインアップに加わってる。このあたりは王道かつ常識的といえるが、このシリーズのスゴい点は、一般的には嫌われ者の範ちゅうに入れられがちなあの虫たちも仲間に加わっていること。2021年1月の時点でシリーズ全12種類が販売されているが、そのメンバーは、「サソリ」「ハエ」「蛾」「ゴキブリ」「セアカゴケグモ」など、違う意味でそうそうたるラインアップだ。本人(?)たちに悪気はないのに、そのルックスや食性、動作などから、どうしても苦手という人も多いこれらの生物もラインアップする、「走る!!昆虫」シリーズの懐の深さには恐れ入ってしまう。

 一般的な定義では「昆虫」とは6本の脚を持つ小型の生物を指し、この定義においてクモは昆虫ではない。しかし、クモに関しては「虫」と呼んでも問題はないだろう。そういう意味では、少々強引だがサソリも虫と考えられなくはない。何よりサソリのフォルムをカッコいいと思う人は多く、製品化したのも理解できる。そして、シリーズの最新モデルとして、とんでもない生物が登場してきた。それが「エリマキトカゲ」だ。ご存じのとおり、トカゲはハ虫類であって虫ではない。それもあってか、製品名には「走る!!昆虫」ではなく「赤外線で動く!走る!」の肩書が与えられている。しかしシリーズNo.12としても童友社サイトで紹介されているため、これが「走る!!昆虫」の仲間であるのは間違いない。このあたりの大らかさもまた、シリーズの魅力となっている。

 このエリマキトカゲは、リアル寄りの他メンバーとは違い、サイバーなルックスをまとっているのが特徴だ。アクションも他の虫たちとは異なり、コントロールに加えて障害物感知、自動追尾などの機能がある。そして内蔵センサーの利用により、いきなり威嚇して相手をビックリさせる「いたずら」モードも搭載。見た目に違わぬハイテク装備の強者といえる。
 まだまだ続きそうなステイホーム推奨において、童友社の「走る!!昆虫」シリーズをお供に、童心に帰って遊んでみるというのも、効果的なストレス解消になりそうだ。

 

 

「走る!!昆虫」シリーズ【後編】
シリーズNo.6はサソリ。ここから昆虫ではなくなり、シリーズのいい意味での暴走が始まる。全長約14cmと迫力は十分で、前進・右回転・オートのアクションが可能。価格2728円
「走る!!昆虫」シリーズ【後編】
たいていの虫は平気という人でも「コイツだけは苦手」の筆頭格、あの“G”も製品化。ただし、国内産ではなく東南アジアの森林に生息するジャイアントローチがモチーフになっているのでセーフか? 全長約14cmと、ホンモノより若干大きい。価格2728円

 

「走る!!昆虫」シリーズ【後編】
どうしてコレを製品化したのか、微妙に理解に苦しむのがこちらのハエ。ホンモノよりもかなり大きく「ハエってこんなスタイルだったんだ」と勉強になること請け合い。価格2728円

「走る!!昆虫」シリーズ【後編】
ハエに続くシリーズ第8弾は蛾。蝶ではなく蛾をモデル化したことに“キモカワイさ”に対するこだわりが感じられる。付属の赤外線式コントローラーで3パターンのアクションを操作できる。価格2728円

 

「走る!!昆虫」シリーズ【後編】
一時期日本でも話題を集めたセアカゴケグモも登場。ホンモノとは違って毒を持たないから、安心して操作を楽しめる。慣れてしまえばブラック&レッドの体色もカッコよく見える? 価格2728円

「走る!!昆虫」シリーズ【後編】
セアカゴケグモの製品パッケージ。組み立て完成状態で販売され、コントローラーと走行&操作用のボタン電池も付属している。

 

「走る!!昆虫」シリーズ【後編】
期待のNEWフェイスがこのエリマキトカゲ。走行は前後進のみだが、前後の足を動かしながら走る姿はユニークで、速度も意外なほど速い。前方に障害物があれば、自動的に後進する機能も搭載。最大の特徴でもあるエリマキの開閉も可能だ。このエリマキトカゲの紹介動画はhttps://youtu.be/mGouc0_8YDUで見ることができる。価格5478円

「走る!!昆虫」シリーズ【後編】
エリマキトカゲに付属するコントローラー。ほかのモデルとは可能なアクションが異なるため、専用設計になっている。エリマキトカゲはロボット風にデザインされているのに、こちらは有機的なフォルムなのが対称的だ。

写真提供:童友社
童友社:http://www.doyusha-model.com/index.html
製品サイト:http://www.doyusha-model.com/product/category_vriety.html#bug

  • RC(ラジコン)カーの記事を中心に、模型や実車などのメディアで編集・執筆を行うフリー編集者兼ライター。余暇のほとんどを競技用RCカーの走行や整備に費やす立派な(?)ラジコン廃人。9割以上がラジコンの話題で埋め尽くされるブログ「すべては12分の1のために」は、ごく一部の読者に好評継続中。
  • http://1-12thonroad.cocolog-nifty.com/blog

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