コーフンせずにいられようか!
あの名車が復活!!
Countach(カウンタック) LPI800-4


スーパーカーブームの王道ともいえ、放課後のスー消し(スーパーカー消しゴム)GPでは必ず誰がカウンタックで参戦するなど実車はそうでなくともそれは巷にあふれていた。うん、いい思い出だ。

 カウンタックはライバル、フェラーリの275シリーズと差異化を図るためにミッドシップにエンジンをマウントし流麗なスタイルのミウラから一転、ミッドシップレイアウトは継承しつつも直線基調のデザインを採用。またエクステリアの最大の特長は上に開くシザードアでガバッとドアを開けるギミックがカッコイイ。そんな斬新さをウリにして開発コードLP112の同車は1971年に発表された。(コードネームのLはエンジン縦置き、Pはエンジン搭載位置(この場合は後方)1はLP形式初採用の12気筒となる)375PSを発揮する3.9リッターのV12エンジンは縦置に搭載、公称最高速300km/hを誇った。専門誌的な話ならばこのクルマはプロペラの回転とねじれを表現したデザインテーマで、デザイナーはマルチェロ•ガンディーニ。ちなみにシトロエンBXをデザインしたのも彼で、当時のシトロエン首脳陣がそれまでのCXやGSから一転して角張ったデザインに驚愕したというエピソードがあるという。

 カウンタックは名作「サーキットの狼」にも登場し、何度も大破しながらも、浜の黒ヒョウ参上! のセリフと同時にレースに食い込んできた。とまあ、話せばやたらと長くなるカウンタックがなんと復活!!! これがコーフンせずにおりゃりょうか!!!

 2021年夏にアメリカで開催されたイベント「ザ•クエイル•モータースポーツギャザリング」にて正式に発表されたのがCountach LPI800-4。

マニアックな話で大変恐縮だが新型には初代カウンタックの最終型QV(クアトロバルボーレ)を彷彿させるライトまわりやグリルだけでなく、サイドビューのアクセントでもあるNACAエアインテークが設けられている。車名を知らなくてもこのクルマを見たらほぼカウンタックだ、と思えるデザインなのだ。もちろんシザードア採用。

またぁ、ミウラコンセプト(※)の時と

同じで市販はどうなのよ、という富裕層の皆様、ご安心を。カウンタックLPI800-4、実際に発売されるのだ。ただし販売台数は初代のコードネームにあやかって112台だけど。

 気になるメカニズムは同社初のハイブリッドモデル、シアンゆずりのモノ。6.5リッターのV12エンジンに48Vマイルドハイブリッドシステム搭載。システム合計の出力は車名通り800PSを超えるという。また車名通り4輪駆動方式を採用、最高速は355km/hを実現。

 コクピットは最近のランボルギーニ同様のデザイン。

センターの8.4インチHDMIタッチスクリーンはカウンタックLPI800-4専用で最新のコネクティビティに対応するし、ボタンひとつで透明にもなる調光ルーフなど装備は現代の最先端のモノ。幾何学的なステッチを施したシートなどは初代のオマージュだ。

やっぱりカウンタックってメーカーにも特別な存在なのだ。

※2006年にデトロイトモーターショーで発表されたデザインスタディモデル。名車ミウラを現代風にアレンジしたモデルで市販や限定販売が噂された。

編集部注:正式なリリースではCountachの表記ですが著者の強い希望で新型モデルをカウンタックとカタカナ表記にしております。

ランボルギーニ
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  • 自動車ライター。専門誌を経て明日をも知れぬフリーランスに転身。華麗な転身のはずが気がつけば加齢な転身で絶えず背水の陣な日々を送る。国内A級ライセンスや1級小型船舶操縦士と遊び以外にほぼ使わない資格保持者。

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