
東京五輪では、さまざまなアスリートがサングラスを掛けて競技に臨んでいた。そのなかでもとくに印象的だったのが、卓球混合ダブルスで金メダルを獲得した水谷隼選手の姿だ。
このたび、その水谷選手へサングラスを提供した山本光学の「SWANS」から、同様のモデルが数量限定で発売されることが決定した。
なぜ屋内でサングラスを?
このモデルは、「“コートが明るく、客席が暗い”ことが多い試合会場で、照明によりボールや相手が見えにくい」という水谷選手からの相談を受けて誕生したもの。そのためレンズの開発においては、室内の環境下である程度眩しさを抑えながらも、暗く感じない明るさの確保をすること。そして、その明るさのなかでコントラスト(視認性)を向上させる、という効果が求められた。
「室内での視認性向上、そして卓球競技。どちらも過去当社で経験のない分野でした」。
開発を担当した山本光学株式会社スポーツ事業部の鳥谷好孝さんはそう話す。同社にとっても、これはチャレンジングなプロジェクトだったのである。

採用されているレンズのベースになっているのは、もともとゴルフ用に開発された『ウルトラライトアイスブルー』。プロゴルファーを中心に、曇天時など光量が少ない場面でも使用できるレンズが欲しいという要望から生まれたものだ。水谷選手の練習場に訪問し、実際に様々なレンズでテストをしたところ、同レンズの“白いボールをくっきりと見せる”効果が、卓球のボールに対しても有効である結果を得ることができたのだという。
さらに、ベースとなるレンズの濃さやミラーコーティングの有無など、様々なタイプをテストしてもらった結果、屋内の環境下でも使用できるレンズが誕生した。
「今回屋内向けに最適化するにあたり、レンズの裏面だけでなく表面にもマルチコート(反射防止コート)を施しました。それにより、LED等のライト光のレンズ面への映り込みやギラつきを低減し、屋内環境に適したレンズへと進化させています」(鳥谷さん)。
実際に試してみた
そうしたレンズの機能性もさることながら、メディアでは“叫んでもズレない”とフィット感の高さも話題になったこのモデル。その着用感も含め体感すべく、発売に先んじてトライさせてもらった。

上の写真は、自宅にて窓から入る自然光のなかで撮影したもの。レンズカラーは、この通り薄いブルーで、可視光線透過率は80%。紫外線透過率は0.1%以下ということで、屋内用とはいえ紫外線はしっかりカットしてくれる。
実際に室内で掛けてみると、照明の光がブルーのレンズカラーにより少し和らぐとともに、物の輪郭がくっきりと際立って見えることに気がつく。見え方には若干の個人差があるかもしれないが、筆者にとってその違いは一目瞭然。卓球競技のようなシチュエーションで試すことは叶わなかったが、コントラスト向上効果はハッキリと感じることができた。普段とくに見えづらさを感じていない人でも、このクリアな視界はとても快適に感じられるはずだ。
特徴的なアンダーテンプルにも大きな意味が

そして、もうひとつ驚いたのが視界の広さだ。このモデルは、見てのとおり一枚(一眼)レンズでフチのないデザインを採用している。また、下側のテンプルもレンズのサイド下部から伸びているため、視界を邪魔しないのだ。
このフレームは『E-NOX NEURON20’ (イーノックスニューロン・トゥエンティ)』という既存のモデルで、もともとは陸上長距離競技(マラソンなど)用として開発されたもの。レンズの下からつるが伸びるこの特徴的な“アンダーテンプル”構造によって全体の重心が下がり、上下動の繰り返しが2時間を超えるマラソンでも安定してフィットする。この優れたフィット感が、激しく動く卓球競技にも有効だったのだという。

「さらに、このアンダーテンプルデザインはレンズ上部の視界が広く、サーブなどで球を見上げる際にも視界を妨げません。これが、卓球競技にも向いていることがわかりました」(鳥谷さん)
そう、ネットで“逆さまに見える”などと話題になったこのデザインには、大きな意味があったのだ。
かくして、水谷選手の視界をサポートする新開発のレンズを搭載したアイウェアは誕生した。卓球はもちろん、ボールを注視する屋内のラケットスポーツなどで眩しさを感じている人は、試してみる価値がありそうだ。
こちらは限定20本の販売となり、現在専用応募サイトにて購入希望者を受付中。応募期間は10月10日(日)までなので、気になる人はぜひ早めのチェックを!
SWANS『E-NOX NEURON20’(イーノックスニューロン・トゥエンティ)』
価格1万8700円 20本限定発売
専用応募サイトは
コチラから
(応募多数の場合は抽選となります)
問い合わせ先:スワンズ・カスタマーセンター☏06-6783-7818