auのネット申し込み専用の料金プラン「povo」の内容が見直され、新たに「povo2.0」として9月下旬から提供されることとなった。povoの特徴であった「トッピング」のメニューが大幅に見直され、基本料金0円(回線維持には諸条件あり)から、データトッピングを追加していって自分にピッタリの料金プランを作れることになった。21年3月に発表されたドコモの「ahamo」から始まった低額20GBプランに風穴を空けた格好となる。
このpovo2.0、楽天モバイルと並ぶ最強の料金プランとなりそうなので、povo2.0を解説しつつ、4大キャリアのスマホ料金を比較していこう。
トッピングで使う分だけギガを増やせるpovo2.0
引用:povo2.0公式サイトより
povo2.0の料金は、簡単に表すと以下のようになる。
基本料金0円(電話料金30秒20円、SMS1通3.3円) + トッピングメニュー
トッピングメニュー
データ使い放題24時間 税込330円
1GB/7日間 税込390円
3GB/30日間 税込990円
20GB/30日間 税込2700円
60GB/90日間 税込6490円 ※30日間あたり約2160円
150GB/180日間 税込1万2980円 ※30日間あたり約2160円
5分以内通話かけ放題 月額税抜500円(税込550円)
通話かけ放題 月額1500円
DAZN使い放題パック 7日間 税抜691円(税込760円)
smash.使い放題パック 7日間 税抜200円(税込220円)
引用:povo2.0公式サイトより
と、契約容量、契約期間が長くなるほどにお得になっていくシステムだ。基本料金は0円だが、最後にトッピングを課金してから180日間が経過すると利用停止/契約解除となる可能性がある(その場合、別途所定の手数料がかかる場合がある)のだが、回線維持のハードルは非常に低い。
ahamo、LINEMO(スマホプラン)は1ヶ月20GBで、それ以上使うには1GBチャージごとに550円かかり、翌月繰越は不可能。povo2.0の場合は、7日間の制限はあるが、1GB355円と安い。
例えば、3GB/30日間をトッピングしたとして、それを15日間で使い切ったとしよう。ahamo、LINEMOであれば月末まで低速通信で我慢するか追加チャージをする必要があるが、povo2.0であれば3GB/30日間を追加トッピングすれば、そこから30日間速度制限なしで使用できる。携帯電話の通信料金=月単位という感覚は過去のものとなったのだ。
4大キャリアで通信料金を比較
30日間(1ヵ月)プランのみで4大キャリア(docomo、au、ソフトバンク、楽天モバイル)の料金プランを折れ線グラフにしたのが上記画像だ。ここから、各種割引プランが使える人は割引されていく形になる。無制限プランは各社横並びだが、4G回線と流用しない5G回線+テザリング無制限ということで、docomoがほんの少しリードしているか。楽天モバイルは無制限2980円と凄まじコストパフォーマンスだが、対応エリアがまだ狭い。今後に期待だ。
ネット専用プラン(ahamo、povo2.0、LINEMO)は、povo2.0が一歩抜け出した。新規で導入するなら、お手持ちのスマートフォンがau回線に対応しているならpovo2.0をオススメしたい。
現在のpovoはpovo1.0となり引き続き利用可能
現在のpovoは、povo1.0と名称が変更され引き続き利用可能だ。ただし、povo2.0提供開始と同時に新規受付を終了する。povo1.0を使い続けるメリットは、1ヵ月20GBを使い切ったあとの制限速度が1Mbpsなこと(povo2.0は128kbpsと低速)と、データ使い放題24時間トッピングが税抜200円(税込220円)とpovo2.0より安いこと。現在povoをお使いの人は、どちらが自分に合っているかじっくり検討してほしい。
povo2.0は、より自分にあった料金プランを作れる画期的な料金プランだ。基本料金が0円なので、とりあえず導入してみるものアリなのかもしれない。
Writer’s eye
筆者は今年の3月に、サブ回線を楽天モバイルから Povoに移行した。 そして今1.0から 抵抗するか悩んでいる状態だ。月に20GB使うと考えたら2.0のほうが安い。60GB/90日間で税抜5900円(税込6490円)なので、一月あたりは税込み約216円だ。1.0の2728円より安い。ただしその下は30日3GBプランと一気にギガが減る。90日ごとに買わないといけない点や、買わないと契約が解除される可能性があるのも面倒なところ。さらに1.0から2.0への移行が面倒なのも問題。やすいのは安いのだが、もう少し考えてほしかったなというのが正直なところだ。