とんかつの「かつや」などを運営するアークランドサービスホールディングスの系列会社で、からあげ定食専門店の「からやま」や“伝説のからあげ”で知られる「からあげ縁」を運営するエバーアクションが、昨年末、新たにハヤシライス専門店「東京デミグラス」をオープンさせました。
「東京デミグラス」ができたのは埼玉県三郷市。…って、東京じゃないんですね。それはともかく、広い駐車場とゆったりした店内。一人でふらっと訪れても、家族で行ってもいいようなアットーホームな空間。昔ながらの街の洋食店のようなレトロ感もあり、どこか懐かしい飾らない雰囲気です。
ここで食べられるのはハヤシライスと、デミグラスソースを使ったパスタ「ハヤシソースのボロネーゼ」に、オムライスにデミグラスソースをかけた「オムハヤシ」。トッピングやサラダなどはありますが、ハヤシライス専門店という名の通り、本当にデミグラスソースのお店。
看板メニューは「名物ハヤシライス」(649円)。手間暇をかけて10日間以上熟成された自家製デミグラスソースにトマトソースを合わせています。絶妙なほろ苦さとほのかな酸味、そしてコクのある本格的な味わい。
もっと甘くて脂で濃厚さを出したハヤシライスも多いですが、「東京デミグラス」のハヤシライスは嫌な甘さがなく、どこか懐かしさを感じます。こだわりのデミグラスソースは、野菜を煮出し、肉を焼き、ワインで煮込むという伝統的製法で作っているそう。甘いハヤシライスが苦手なので、この味はいいですね。ご飯がスルスルと食べられます。ある意味危険。
もう1つ特徴的なのが具材。炒めた牛肉と玉ねぎ、以上。この潔さがソースの持つ味わいを際立たせている気がします。
このハヤシライスで十分満足できますが、もっとお肉のボリュームをプラスしたいなら、「ほろほろ肉ハヤシ」(869円)がおすすめ。ビーフシチューのようなボリューム感で、ほろほろに煮込んだ牛肉で食べ応え十分。
さっぱり食べるなら、フレッシュトマトをトッピングした「トマトハヤシ」(759円)をチョイスして。こちらはトマトの酸味がアクセントになって、ハヤシソースのコクを引き立ててくれます。トマトは具材として食べても、箸休め的に食べてもOK。
オーダーを受けてから作るので常にできたてが食べられます。
もう1つ注目のメニューは「チキンライスのオムハヤシ」(869円)。とろとろ卵とハヤシソースの相性は言うまでもありません。そして、オムレツの中身がチキンライスというのがニクイ。大人のお子様ランチ的な組み合わせですよね。こちらも「ほろほろ肉オムハヤシ」(1,089円)と「トマトオムハヤシ」(979円)があるので、さらなるパワーアップも可能。このシンプルな組み合わせが「東京デミグラス」の強み。メニューを絞ることで、手間暇かかる本格的なデミグラスソースをリーズナブルかつ、素早く提供できるというわけ。
そして、トッピングとして「チキンカツ」(99円)や「ビーフメンチカツ」(165円)など選べるおかず群が控えているので、好みのカスタマイズハヤシライスを完成させることができます。サラダやスープ、ドリンク、デザートなどをプラスするのもアリ。この“選べる”というのもワクワクしますね。
実際に食べてみて…
ということで、今回いただいたのは、「チキンライスのオムハヤシ」に「エビフライ」(132円)、サラダ(209円)と日替わりスープ(165円)のオリジナルセット。なかなかの豪華な内容です。まず、ハヤシソースだけ食べてみると、デミグラスソースにワインを使っているからか、煮詰めた時に感じるほのかな苦味のようなコク深さがあり、複雑な味わい。洋食店のような、甘すぎないのが美味しいですね。オムライスはチキンライスを包んでいるので、それだけ食べても十分美味しいのですが、ハヤシソースの味とのコントラストでパクパクと食べ進められます。味としてはかなり好みなのですが、個人的に若干ボリュームがありました。トッピングがなくてもおなかいっぱいになります。ただ、このハヤシソース、エビフライをディップしても美味しいんです。これはやってみてもいいと思います。
本格的なデミグラスソースを使ったハヤシライスを気軽に、リーズナブルに、そして早く食べられるのが「東京デミグラス」。仕事の合間のサクッとランチでも、だれかと一緒にゆっくり食事をするのでも、いろいろな時間の過ごし方ができる専門店。テイクアウトもできるので、自宅で味わうのもいいですね。ぜひ一度、その味を体験してみてください。
■東京デミグラス 三郷中央店
住所:埼玉県三郷市中央5-1-7
電話:048-951-2993
営業時間10:30~23:00(LO.22:30)※