菊池雅之のミリタリーレポート
自衛隊×桜
ミリタリー的お花見を楽しもう


まるで、桜の木に引っ掛かってしまうのでは!?と心配してしまうほど
(望遠レンズの圧縮効果による)のC-2。大きな期待は見ごたえ十分。(入間基地)

春の訪れをミリタリーとともに

 春と言えばお花見!2022年の春、皆様はどこで桜を愛でたでしょうか?まだまだ新型コロナウイルス感染症の終息が見えてこない現状もあり、自粛された方も多いかもしれません。

 そこで、今回はこの場で、ミリタリー的お花見をご提案したいと思います。
 モニターを通して、“ミリタリー”と“桜”をお楽しみください。

離陸の場合、公園上空に飛行機が差し掛かった場合の高度はかなり高め。
そんな時はアイディアとポイント選びで勝負(入間基地)

 さて、まず初めに、ミリタリー的お花見とは何か?をお話ししましょう。

 鉄道ファンの間では、昔から、列車と桜を一緒に楽しむことは行われてきました。特に“撮り鉄”の方々からすれば、もはや春の風物詩。

 それをミリタリー分野でもやってしまおうという方が少なからずおります。航空自衛隊の航空機ならば、空の上を飛ぶわけですから、基地の外でも見ることが出来ます。そこで、桜と絡めるのです。

入間基地らしい航空機に一つが、YS-11EA。エンジンを改修したスーパーYSでもある。(入間基地)

 今回は、誰でも簡単に楽しむことができる入間基地と岐阜基地をご紹介しましょう。

 入間基地は埼玉県狭山市や入間市にまたがる基地で、都心部を含む、南東北から近畿地方までの空を守る中部航空方面隊司令部が司令部を置いています。そして基地をまとめるのは、中部航空警戒管制団であり、同団司令が入間基地司令を兼務しています。

 その入間基地の南側に入曽多目的広場や南入曽公園があります。ここには桜が植わっており、基地へと離着陸する航空機とうまい具合に重なります。第402飛行隊のC-1やC-2輸送機などの大型機だと、まるで頭上をかすめるように飛行するので大迫力。撮影目的以外の方も多く訪れる場所です。ここでは、輸送機だけでなく、飛行点検機をはじめ、他ではお目にかかれない電子戦訓練機なども見られるので、楽しめます。

着陸するC-2。今後空自の主力輸送機となるだけでなく、輸出にも期待されている存在。
(入間基地)

 岐阜基地は、岐阜県各務原市にある空自基地で、主となる部隊は第2補給処です。同処長が岐阜基地司令を兼務しています。その他、航空機を運用する飛行開発実験団があります。この部隊は名前の通り、航空機やミサイルの開発や研究を行う部隊であり、そのため多種多様な航空機を有しています。それも、試作機など、なかなかレア系機種が揃っています。基地の東側道路沿いに桜が植わっているエリアがあります。ここもシーズンには、カメラを抱えた多くのファンが集まります。おすすめの場所です。

桜の枝の間からのぞくT-4。額縁効果が得られるエモい写真も撮れます。(岐阜基地)

 いかがでしたか?その他、海自の艦艇や陸自の車両と桜を絡めることもできます。

 それについては、また近いうちにまたご紹介したいと思います!

F-2の試作1号機が見られるのも岐阜基地ならでは。紅白のカラーリングが美しい(岐阜基地)

  • 軍事フォトジャーナリスト.。1975年東京生まれ。日本写真芸術専門学校卒業。講談社フライデー編集部専属カメラマンを経て軍事フォトジャーナリストとなる。主として自衛隊をはじめとして各国軍を取材。また最近では危機管理をテーマに警察や海保、消防等の取材もこなす。夕刊フジ「最新国防ファイル」(産経新聞社)、EX大衆「自衛隊最前線レポート」(双葉社)等、新聞や雑誌に連載を持つなど数多くの記事を執筆。そのほか、「ビートたけしのTVタックル」「週刊安全保障」「国際政治ch」等、TV・ラジオ・ネット放送・イベントへの出演も行う。アニメ「東京マグニチュード8.0」「エヴァンゲリオン」等監修も行う。写真集「陸自男子」(コスミック出版)、著書「なぜ自衛隊だけが人を救えるのか」(潮書房光人新社)「試練と感動の遠洋航海」(かや書房) 「がんばれ女性自衛官」 (イカロス出版)、カレンダー「真・陸海空自衛隊」、他出版物も多数手がける。YouTubeにて「KIKU CHANNEL」を開設し、軍事情報を発信中
  • https://twitter.com/kimatype75

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