いま、最新のキャンピングカーのことが気になるという山下穂尊さんとともに訪れた、神奈川・厚木にある「キャンパー厚木」。そこには魅惑のキャンピングカーの世界が広がっていた。
エースモデルの「Puppy 480」(価格729万3000円〜)は広い室内空間をキープしつつ車の全幅を174cmに抑えた使い勝手のいい「キャンパー厚木」の自信作。目下、軽自動車をベースにしたよりコンパクトなキャンピングカーも開発中で、モノマガ的にはそちらの話も気になったが、こちらは詳細続報を待てということで、この日はキャンパー厚木・代表の竹内啓二さんに5月に本社の近隣エリアに開設されたばかりという新工場へ案内してもらった。
広々とした新工場でまず最初に見せていただいたのが、キャンピングカーの製作工程でいわゆる上物を載せる前の状態であるベースボディ。一般的にはなかなかお目にかからない状態のシロモノだ。
「トヨタ・カムロードのナローボディをベースに使っていますが、一般車同様、最近では最新の安全性能が搭載されていて、横揺れににも強いんですよ。ここについている横のフレームが効いているの」と説明する竹内さんの言葉に「凄い!僕のキャンピングカーにはその機能は搭載されていないですよ」と驚く山下さん。「クルマの世界はここ、3、4年ぐらいで凄い技術が進化しましたからね」(竹内さん)。山下さん、メカニカル系も結構、お好きな様子だ。
その後、完成形である「Puppy 480」の外観、内観を山下さんが徹底的にチェックしていったのだが、まあ、その視点がいちいちマニアックなこと。さすがはリアルにキャンピングカーを使い倒しているだけはある。(ちなみに山下さんの愛車はバンテックのベストセラーモデルであるジル)。
「外観のリヤのこの収納庫、レバーで扉を開けっ放しの状態のまま固定できるじゃないですか。こういうとこ、凄い大事なんです。その隣の縦長の収納庫も釣竿とか長尺モノが入れられて便利。日よけにちょうどいい、サイドオーニングもこれ、本当に使いやすいですよね。ひとりで簡単に引き出せるし、オーニングの足は地面に固定できるのはもちろん、クルマのボディにフックがついていて、車体にオーニングの足を固定することもできますからね。足場が安定していないとこでも、オーニングが使えます!」
外観のディテールを慣れた手つきでチェックしていく山下さん。ディテールまで考え抜かれた「Puppy 480」の機能性にすでに気分上々だったが、続いて室内へ。
室内のセンターにはテーブルにその両サイドにソファ。右奥にキッチン、トイレ、左奥の運転席の上にはバンクベッド、いわゆるロフトスペースがレイアウトされている。最大乗員は9名で、最大4人就寝が可能という、外観のコンパクトさからは想像できないくつろぎスペースが広がっているが、これには山下さんも脱帽。「僕のジルも広くて使いやすいですけど、Puppyもかなり快適ですね」。
竹内さんのアテンドで、センターテーブルを格納、フルフラットのベッドスペースへとチェンジし、ゆったりとくつろぐ山下さん。ほどよい狭さが心地よいロフトスペースも堪能し、「ハシゴがその中間にちょうどいい段があってロフトにも上がりやすいですよね。上にいてもクーラーが効いていて快適だし。下のベッドの真横に冷蔵庫がありますけど、これ、開閉時に一切干渉がないっていうのも素晴らしいですよね。あとね、キッチンの蛇口のベース部分が斜めになっていて、これ、水がここに溜まらなくて凄いイイんですよ! それとね、テーブルを簡単に瞬時に固定できるこのパーツ。なんか、ディテールのつくりが、本当によく考えられていますよね」。
たっぷりと、最新キャンピングカーのディテールを堪能しまくった山下さん。実はまだまだ語りたいディテールがあるようなのですが、時間も時間ということで、そろそろPuppy480の試乗へ……続く。
山下穂尊
1982年神奈川県生まれ。音楽グループ・いきものがかりの元メンバー。昨夏にグループを卒業し、作曲や執筆などの創作活動をはじめ、新しい道へと邁進中。公式インスタグラムで展開している旧友のイラストレーターKITO氏のイラストとコラボした「梅の花咲く頃」も好評。
Instagram:@yamashita_hotaka
キャンパー厚木
神奈川県厚木市山際511
Tel 046-280-5983
www.camperatsugi.com