いま、最新のキャンピングカーが気になるという山下穂尊さんとともに訪れた、神奈川・厚木にある「キャンパー厚木」。同社代表の竹内啓二さんのアテンドでエースモデルである「Puppy 480」(価格729万3000円〜)の内外装を入念にチェックした後、実際に山下さんが試乗してみることとあいなった。
隣の海老名市出身ということで、地の利に明るい山下さんの運転で比較的近くにある川原まで「Puppy 480」でプチ・ドライブしてみたが、「まあ、自分がジル(山下さんが所有しているキャンピングカー)に乗っていることもあって、Puppy 480も運転は快適ですよね。揺れも少ないし。ほんと、ボディがコンパクトだから普段使いもアリですよ。普通に移動できます。後方を確認するときにミラーではなく、液晶モニターを使うくらいですかね、普通のクルマと違うのは。最初は違和感がありますが、走らせているうちにすぐ慣れます」。
ドライブの途中で実際にけして駐車場が広いとはいえないコンビニに立ち寄ってみたが、駐車もまったく問題なしだった。30分ほど走ること、目的地の川原に到着。「Puppy 480」を停め、自然を目前にキャンピングカーの車内でくつろぐ山下さん。
「このままキャンプするのであれば、お酒も飲みたいところですけどね。やっぱり自然の中で飲むお酒は美味しいですから。きょうはこの後も運転をするのでお酒はやめておきますが」
「Puppy 480」によるご機嫌ドライブの途中で、あらためて山下穂尊の現在地について聞いてみる。今後の連載の方向性を探るためだ。ゆったりと落ち着いた気分で話ができるというのも、キャンピングカーならではの空間なのかもしれない。
グループを卒業した理由について、近しい周りの友人には「ただ薪割りがしたかったから」と話していたこともある。本人は「そんなこと言ったっけなぁ?」とトボけていたが、この日の山下さんはただの無性にアウトドア好きで、自分の気になった道具やクルマのことに夢中な男。まさにモノにこだわるわれらが”モノマガ人”だったわけだが、思わず幾度となく聞いてしまった。本当に昨年までグループで演奏をしていたんですよね? と。
「いやね、みなさん、そういうイメージをお持ちの方が多いと思うんですけど、もともとはこっち側(アウドドア)の人間なんですよね、子どもの頃から。そこに、たまたま得意だった音楽がくっついて、それが広がっていったというような感じ。だから、今でも昔からの友人に会うたびに、『ホタカは全然変わらないね』と言われますよ」
ただ薪割りがしたかった、というのもまんざら冗談ではないようだ。
「グループに所属していると、スケジュールの問題も含めてどうしても個人の活動に制約ができてしまうじゃないですか。もちろん、音楽は大好きだし、今後も作曲活動などは継続してやっていきますが、40歳を目前にして自分の人生に思うところがありまして。そのときどきで自分がやりたいことを自由にやれる環境に身を置いてみたかったんですよね」
もともと放浪癖の素養もある。学生時代にはアジアや中南米でバックパッカー生活を送っていたこともあった。
そんな山下さんがここ数年、ドップリとハマっているのがランタンだ。自宅にはヴィンテージモノも含め20個ほどのランタンを所有しているらしい。しかも、そのほとんどが伝統的なオイル式のタイプだ。
「僕の場合は最初の入りがヴィンテージモノだったんですよね。LEDランタンも持っていますが、やっぱりオイル式の火の灯る独特の暖かい雰囲気がイイなと。それで、好きになるとあれこれ調べだすじゃないですか。それでもっと欲しくなってくる。気づけば、自宅がランタンだらけになってしまいました。その結果、友人を2人ほど、魅惑のランタンの世界に引っ張りこんじゃいました」
というわけで、次回のお題はランタンに決定! ただ、タイトルのとおり、『山下穂尊の徒然走』なので、もしかしたらその日の山下さんの気分でテーマが徒然に変わるかも。そのあたり含めて今後の連載の展開に乞うご期待!……続く。
山下穂尊
1982年神奈川県生まれ。音楽グループ・いきものがかりの元メンバー。昨夏にグループを卒業し、作曲や執筆などの創作活動をはじめ、新しい道へと邁進中。公式インスタグラムで展開している旧友のイラストレーターKITO氏のイラストとコラボした「梅の花咲く頃」も好評。
Instagram:@yamashita_hotaka
キャンパー厚木
神奈川県厚木市山際511
Tel 046-280-5983
www.camperatsugi.com