キャンプをはじめるためにテント、寝袋、マットを買うと数万円が飛んでしまい、先行投資としては大きい。また、2日間の休みも取らなきゃならない。しかしながら、もっとお手軽にできるのがハンモックを利用したデイキャンプ（日帰り）だ。木があればどこでもベッドになり、夏場ならブランケットかジャケットを掛ければ寒くない。金額的にも10分の1ですむ。今回は自転車、バイク、徒歩での気軽なキャンプにオススメの軽量でコンパクトなハンモックENOのスーパーサブウルトラライト ハンモックの偏愛っぷりを語りたい。
私は、ENOのSuperSub™ Ultralight Hammock（イーノ スーパーサブウルトラライトハンモック）を愛している。
なぜこれほどまでに惚れ込んだのか？
ENOというブランド名は、Eagle’s Nest Outfittersの頭文字から取ったもので、日本語だとイーノと読む。アメリカ生まれのハンモックブランド。
1999年の夏。ピーターとポールのピンホルスター兄弟は、ハンモックの革命を起こすために、生まれ故郷でもあったフロリダからスタートし東海岸を1台のバンで旅をしながら、音楽フェスやイベントでハンモックを売り回っていた。そのバンは、昼間はお店として、夜は自らの寝床としてフル稼働していたらしい。
世界初のノットレスハンモックサスペンションシステム（木などに結びつけることなく引っ掛けるだけ）を導入し、簡単にリラックスするシーンを作ることができるように。ENO は、自然の中で過ごすことが好きな愛好家によって作られたアウトドア企業であるという考えのもと、自然を保護する観点から様々な非営利団体と組んでいて、サステイナブルという言葉が流行る前から、その方針で歩み続けている。現在は、ノースカロライナ州のアッシュビル、ブルーリッジマウンテンの麓に拠点を移し、ハンモックとそれらにまつわるアクセサリーの開発、供給しているブランドだ。
ENOのロゴマークにはイーグルのマークが付いている。こちらはハンモックと一体型のスタッフサック。ENOがラインナップするのは、いわゆる気軽に持ち歩く事ができるナイロン製の携帯ハンモックで、海外のゲストハウスなどで見る編み編みのメキシカンハンモックとは異なる。1番代表的なモデルは、DoubleNest® Hammock。こちらは、重さがわずか538gで耐荷重が約180kg。2人まで入ることができるので、カップル、親子、ワンちゃんと一緒に楽しめて、汎用性が高い。もちろん、1人での使用も全く問題ない。
私が愛用しているのは、SuperSub™ Ultralight Hammockのほうで、名前のスーパーサブから取って、サブちゃんと呼んでいる。このサブちゃんは、耐荷重が136kgで1人用。30Dという薄い素材を使っているため重さが278g。538gでもテントの半分くらいの重量であるのに、さらに軽いというわけ。バイク、自転車での旅がメインのため、この軽さや収納性は非常にありがたい。
簡単に内蔵スタッフサックに収納でき、縦15cm×横12cm×幅7cmとまさに手のひらサイズ。雨が降らないのであれば、夏場はこの上に蚊帳的なものがあれば十分寝られる。もし、雨やプライベート空間が欲しいのであれば別売のタープを買えば、上を覆うこともできる。テントの場合は、ポールという骨の部分が必要なのでどうしても重量アップしてしまうので、ハンモックの軽さは異次元だ。
じつは、以前、バイヤーというブランドのパラシュート製ハンモックを使って、広島の尾道から四国の今治までの自転車道であるしまなみ海道を旅したことがある。こちらのハンモックも同様に軽量だが、接続部分のスリングが蜘蛛の巣のように紐が剥き出しになっていたため、何度も絡まることがあった。また、長さを調整することができなかったので、クライミング用のデイジーチェーンを木のほうに引っ掛けて、そこからカラビナでセットしなくてはならなかった。ところが、イーノはハンギングする部分が1本になっているので非常に扱いやすい。
同じイーノから出ているこちらも別売になるが、Helios™ Ultralight Suspension System（ヘリオスウルトラライト サスペンションシステム）は、木とハンモックを接続するスリングになっていて、耐荷重が150lbs。一本で約68kgまで、二つで倍の136kgまで耐えられるという表記。こちらは軽量で高強度のダイニーマ素材。摩擦抵抗が高いざらざらした質感なので、ツルツルした木でも落ちてこない。
イーノのサスペンションシステムは、トグルをひっかけるだけなので簡単。よってカラビナは要らない。さらに、小枝のように分かれている紐を引っ張ると長さ調整が容易。デイジーチェーンのような特殊なロープも必要ないし、木と木の間隔も気にしないで張れるので、優秀過ぎる。
ヘリオスウルトラライト サスペンションシステムはイーノ製品の中で最も軽量なタイプ。
ハンモックは強風には弱いので注意が必要だが、この日は台風が近づいているにも関わらず、その風がかえって絶妙な揺れを生んでいて、寝心地が抜群だった。（風向きや風の当たる場所かどうかはじっくり考えよう。）
この日は自転車に乗って、こちらの海まで走って、バックパックに入れておいたサブちゃんとヘリオスウルトラライト サスペンションシステムを設置。できるだけ直射日光を避けられる大きな葉のついた木を選ぶ。また、海の手前にあるサイクリングロードの海獣のみちにイトマキエイの絵が見える位置にした。エイ好きにはたまらない。
木の間隔よりも立地を優先してハンモックをかけられるのはありがたい！
どのくらい寝られるのかと実験のために横になって、スマホのアラームを30分にしていたが、あまりにも気持ちよくて1時間も寝てしまった。快眠過ぎる！
これは非日常のためではなく、普段よく行く公園（公園管理など要確認）や、自分の家の庭にある木に引っ掛けて寝たり、座ったりすることで、いつもの見慣れた景色に新しい世界があることに気づくものだと思った。そう、どこでも冒険、どこでも寝床。
そして、風の揺れに身をゆだね、木々の葉のカサカサ音、ザザーッという波の音など自然が奏でる美しい音色に耳を傾け、BGMにすれば、日頃の疲れが一気に吹っ飛んでしまう。
軽くてコンパクトなので、バイク、自転車、スケボー、スノーボード、サーフィンなどいろいろな乗り物と組み合わせることもできるので楽しさが何倍にもなる。気軽にキャンプを始めるためにハンモックを買うなんてお洒落じゃない？
ENO SuperSub™ Ultralight Hammock
（イーノ スーパーサブ ウルトラライトハンモック）
| 価格 | 1万2650円 |
| 耐荷重： | 約136kg (1人まで) |
| 寸法： | 約2.8m × 約1.9m |
| 重さ： | 約278g |
| 素材 ： | 30D Ripstop Nylon |
| 付属品および備考： | トグル式接続 |
問い合わせ： サンウエスト
ホームページ： https://enonation.jp/
公式Instagram： https://www.instagram.com/eno_japan/
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