ローンチしたばかりのモノ・マガジンwebだが、取材welcome!なお声を多方面から頂いて嬉しい限り。そのひとりが、KICHIRIの代表取締役・平田哲士さんだ。各地で”いしがまやハンバーグ”を展開、ひなんちゅの連載取材でもお世話になった”ハンバーグ王”平田社長直々のご案内とあっては、これはもう行くしかない!とカメラ片手に訪れたのは池袋の”グリル デミ玉”。
1000通り以上のハンバーグが楽しめる!?
「ハンバーグを得意とする弊社にとっても、実はまだ1店舗しかない挑戦的なお店であります。……で、後の解説は担当者の藤田クンに委ねます!」と現場の最高責任者である藤田さんにバトンタッチ。「このお店のコンセプトはカジュアルかつ飽きさせずにハンバーグを楽しんでもらる事です」と藤田さん。で、どこが飽きさせない部分なんでしょうか?と慇懃無礼に突っ込み始めた記者に「それを待ってました」とニヤリと食券機を前に解説してくれた藤田さん4。
「実は365日ハンバーグを掲げており、ソースやトッピングなどの組み合わせで1000種類以上の違いを楽しめます!」と胸を張る。
良いですねソレ。美味しいというのは個人差があるので、情報や薀蓄で語れるグルメって視点は記者的には嬉しいポイント。そもそもハンバーグは老若男女を問わずに好かれている国民食だが、実は日本独自の進化を遂げてきた食でもある。海外ではハンバーグって注文しても通じないっていうか、メニューリストに存在することが、そもそもまずない。
何にしても明治維新後に始まった洋食文化とともに進化してきたれっきとした、日本の食。ちなみに”海外にハンバーガーはあるけど、ハンバーグはない”みたいな話を始めると、それだけで長くなるので、また別の機会に。
まずは女性に人気№1セットから!
いまやハンバーグも高級グルメ的なポジションから、”家庭で作るウチの味”みたいなの幅広いが、同店は手軽にかつ外食ならではのレベルで食べられるというのがミソだ。取材では常にガチ体験を掲げる記者でも流石に1000通り以上は無理なので……今回は人気の組み合わせからチョイスして実食してみた。まず女性に大人気という「トマトソースハンバーグ グリルトマト&アボカド&グリルカマベール」(1220円)から。蓋を開けるや鮮やかな色味が飛び込んでくる。ハンバーグは120gもあるが、それを覆うかの如くのソース量が凄い。まずはハンバーグにトマトソースをちょいと付けてパクリ。
旨いのはもちろんだが、肉汁がじんわりと出てきてこれは実に地味溢れる味わい。何でも「”偉大なる北西部の誇り”というワシントン州産の牛肉と国産ブランド豚・茶美豚を組み合わせてます」とのことでカジュアルス向けと言いつつも、しっかりこだわり素材なのが流石、ハンバーグ王傘下のお店。アボカドはもちろん、鉄板で温めたトマトやチーズも美味しく、爽やかな酸味や甘味がハンバーグと良いシンフォニーに。女性はもちろん、男性にも勧められるボリュームだ。
やっぱりボリューム命な貴兄に!
続けて男性人気№1という「デミグラスハンバーグ 目玉焼き&ウルグアイステーキ150g大海老フライ」(1340円)。店名にもあるデミグラスソースのハンバーグと目玉焼きの”デミ玉ハンバーグ”をベースにステーキとエビフライがセットに。ハンバーグを隠すほどのソースやトッピングが満載でボリュームは抜群。熱々のうちに半熟卵にナイフを入れると中身がトロリ。あ、これは堪らない。そのまま食せばデミグラスソース、卵黄、肉(汁)と濃厚な旨みが一体に。デミグラスソースは自前で作っており、「デミグラスソースだけ掬ってご飯にかける人も多いんですよ」と藤田さん。試すと確かに旨い。これ、ソースだけでも買いたい人がいそう(いつか商品化しませんかね?)。エビフライやステーキは別添のソースに付けても良いが、デミソースに付けても決して悪くない。
女性人気№1メニューが交響曲だとしたら、こちらはロックな感じ。それぞれ個性の強いメンバーが自己主張するけど、デミソースというリーダーの元にしっかりと纏まっている感じ。どちらもベースとなるハンバーグは同じだけど組み合わせの違いで味というか世界観が変わってくる。「ハンバーグというと定番のデミグラスやトマトソースが人気なのですが、ウチではカレーソースもお勧めなんですよ」という訳でそちらも試食させて頂くことに。
ハンバーグ激戦区・池袋で持ち帰りや配送も!
そういえば、そもそも何で池袋に初号店を構えたんだろうか……。ふと気になって聞くと実は池袋駅周辺ってチェーン系から個人店まで数十店舗がひしめくハンバーグ激戦区だそうで「そこで敢えて新業態で挑戦したい!っていうのが目標のひとつなんです。グループ会社としてはいしがまやハンバーグがありますが、そことは違うカジュアルなハンバーグというのが目的なのです」。まだオープンしてから半年足らずだが、狙い通りに池袋周辺のOLや若者などに人気だとか。このコロナ禍にあってはテイクアウトやデリバリーのオーダーが鰻上りだそう。
ならばカレーソースを使った藤田さんお勧めのテイクアウト&デリバリーメニューを紹介して欲しいと頼んだところ、登場したのがコチラの「欧風カレーハンバーグ弁当 ウルグアイステーキ100g」(価格1170円※デリバリーの場合は+配送料)。カレーにハンバーグをトッピングしたのではなく、ハンバーグに合うカレーソースをたっぷり使った弁当だ。「よろしければソースから味わって下さい」とのことで一口。欧風の甘味と旨みがあるソースで、後追いで辛味がやってくる。コレは美味。ハンバーグやステーキに付けて、肉の脂をしっかりと受け止めて風味を高めてくれる。そのまま白飯にかけてももちろん旨しだ。食券機に固定メニュー表示されない藤田さんお勧めのテイクアウトメニューなので「是非、藤田スペシャル!ってご注文頂ければ(笑)」ことで、新規の方はもちろん、これまで利用していたお客さんもコールを。
ハンバーグソースから派生した新メニューも!
白飯にかけながら「このカレーソースって実にご飯に合いますよね……」と呟いた記者に「……実は、そんな声もありましてハンバーグソースから派生させた新メニューも丁度作ったんですよ!」と藤田さんが目を輝かせて持ってきてくれたのが「デミ玉欧風カレー 厚切りベーコン&チェダーチーズ」(850円)。白飯にたっぷりのチェダーチーズと大振りのベーコンをトッピングして鉄板で熱し、そこにカレーソースを掛けまわすというもの。カレーソースを掛けると一瞬で煮立ち、香味がふわっと立ち上ってくる。ハンバーグともカレーとも違う、不思議な感覚。でもこれが実に旨い。「でしょう。実は1月20日からの新メニューなんです!」。ハンバーグの時はどっちかというとアシスト役だったソースが主役となり、ご飯がいくらでも食べられる。鉄板で熱しているので底面はおこげ状態になっており、これがまた良い。鉄板を使うのでテイクアウトできないのが残念だが、今は是非ともお店で試して頂きたい。「こちらのメニューも含めてハンバーグって美味しいってだけでなく、組み合わせで楽しんだり、派生メニューに展開できる可能性の塊なんです」。
確かに13世紀頃のドイツにルーツを持つメニューだが、いつの間に日本に定着し国民食の地位まで獲得してきたハンバーグ。何でも取り込み、チャレンジしてきた進取の気概を持つ日本的な食ともいえる。「言いすぎかもしれませんが、ハンバーグから始まる可能性を味わってもらいたいですね!」。ピーンときたモノマガ記者があるメニューを提案したら「……できるかも!」とのことで、上手くいけばまた新たな展開も……その際はweb記事にて続報をと。テイクアウトでもデリバリーでも、もちろん店頭でも。365日通えるハンバーグ好きのパラダイス!、デミ玉の多彩なるメニューの世界を是非とも体感して欲しい!
グリル デミ玉
東京都豊島区東池袋1-18-1 Hareza Tower 1F
03-3983-5115
11:00~23:00(L.O.22:30)