日本時間9月8日午前2時、毎年恒例のAppleの新製品発表会が開催された。今回、発表されたiPhone14シリーズ、新型Apple Watch、そしてAirPods Pro(第2世代だ)のなかで最も熱いのがApple Watchだ。今回登場した「Apple Watch Series 8」と新SE、そして、新モデル「Ultra」について解説しよう。
8世代目となる「Apple Watch Series 8」
Apple Watchは2015年に発売を開始したスマートウォッチ。今回、第8世代となる「Apple Watch Series 8」が登場した。
しかし、前モデルである「Apple Watch Series 7」からの変化点は決して多くない。ケースサイズは44mmと41mmで共通。チタニウムモデルがなくなった他、カラーバリエーションに変更がある。機能面で最も変わったのが新たに皮膚温センサーを搭載したことだ。これにより皮膚温測定機能が追加され、より細かな対応の変化が計測できる。女性の月経周期の予想がより正確できる。また、何らかの変化を検出した場合通知を受け取ることができる。
もう一つの注目なのが自動車での衝突事故の検知と緊急通報機能だ。これは256Gまで検出できる高重力加速度センサーや新型の3軸ジャイロスコープを搭載することで実現している。
正面衝突や追突、側面衝突、横転事故などが発生したときにそれを検知し、10秒以上反応がない場合、自動的に通報できる。意識がある場合は緊急通報をキャンセルでき、意識がない場合などに、自動的に通報できる仕組み。人気がない場所での事故などが発生した場合でもいち早く対応できるというわけだ。
更にこれらの新機能を活用するために「低電力モード」を 新たに搭載。バッテリー駆動時間を最大36時間まで延ばすことができる。また、国際ローミングにも対応予定だ。
「Apple Watch Series 8」はアルミニウムとステンレススチールのボディが選択でき、カラーバリエーションは合計7種類。またそれ以外に「Apple Watch Nike」と「Apple Watch Hermès」が用意される。
パフォーマンスが20%アップした新「Apple Watch SE」
また、エントリー向けの「Apple Watch SE」も第2世代が登場した。ケースのサイズやデザインは共通。「Series 8」と同じ「S8 SiPチップ」が搭載され、前モデルと比べて20%高速化している。また、衝突事故の検知機能を搭載する。
アウトドア&エクストリームスポーツ向けの「Apple Watch Ultra」
今回のAppleの発表において、最も注目度が高いのが新登場となる「Apple Watch Ultra」だ。これは従来のApple Watchの上位モデルとなる
「Apple Watch Ultra」は49mmの大型チタニウムケースを採用し、ダイバーや登山家など、ハードユースを想定。最大の特徴は左側面にアクションボタンを配置すること。これによりGPSによる位置情報や水深など、ワークアウトことに必要な情報を素早く表示することができる。
MILスペックのタフネス性能を実現した「Apple Watch Ultra」
また、Apple Watch史上初めて、L1と最新の周波であるL5の両方を統合した高精度2周波GPSに加え、新しい測位アルゴリズムを組み込むことで、正確なGPS情報の取得を実現しているという。
ディスプレイはこれまでの約2倍明るい2000ニトを実現。さらにデジタルクラウンを回すだけでナイトモードに切り替えられる仕組み。インターフェイスが赤くなり暗闇での視認性がアップする。
「Apple Watch Ultra」は米軍の到達基準でもあるMIL-STD 810Hの関連項目の規格に準拠。低圧(高さ)、高温、低温、温度衝撃、液体汚染、雨、湿度、液浸、砂とほこり、凍結と解凍、氷結および凍結する雨、衝撃、振動のテストに対応。また、水深100mの耐水性能も備え、水深40までのスキューバダイビングにも対応している。
なお、今回発表されたApple Watch 各モデルの価格は以下の通りだ。
価格情報
Apple Watch Series 8 | 5万9800円~ |
Apple Watch SE | 3万7800円~ |
Apple Watch Ultra | 12万4800円 |