9月11日、三沢基地(青森県三沢市)におきまして、3年ぶりとなる「三沢基地航空祭」が行われました。毎年9月に実施され、地元の方々だけでなく、日本中から多くのファンが集まるイベントでしたが、新型コロナウイルス感染症拡大予防の観点から2020年、2021年と中止となっていました。
まさにみなが心待ちにした航空祭。しかしながら、入場については事前申し込み制をとっていたので、以前のように気軽に誰でも訪れることができるものではなくなっていましたが、それでも約3万5千人の来場者を数えました。
実は、本番の日を迎える前に、三沢航空祭は、SNS上で大きな話題をさらっていました。何度か行われた予行において、F-35Aがなんと大編隊飛行を行ったからです。これはもう否が応でも期待は高まります。
8時45分ごろ、オープニングフライトとして、航空自衛隊のF-35、T-4、米軍のF-16、EA-18Gが飛行しました。いよいよ開幕です。ここから基地上空での飛行展示、エプロン地区での地上展示、そして別会場及び格納庫内等で、警備犬展示訓練、北部航空音楽隊コンサート、ミサイル等武装の展示などが行われていきます。
ワクワク感とともに、不安材料もありました。天気です。低い雲が会場を覆っており、時折、完全に太陽を遮り曇天になりました。この場にいる誰もが「せめてF-35の大編隊飛行には晴れてくれ!」と心で祈った事でしょう。
三沢基地は日米共用基地となっております。オープニングフライトでもその一旦が垣間見えましたが、米軍も魅せてくれます。
PACAF(太平洋航空団)デモフライトチームのF-16による大迫力の演技飛行。
早速米空軍がやってくれました。F-16による機動飛行です。とにかく派手です。というのもこのF-16は、PACAF(太平洋航空団)デモフライトチームという、三沢基地を拠点にアジア太平洋エリアをまわる曲技飛行専門部隊です。単機ではありますが、その迫力にはただただ圧倒されます。
11時ごろ。遂にこの時がやってきました。会場左側上空から12機ものF-35がゆっくりと進入してきました。F-35を配備する米英軍でも12機での大編隊飛行をやったという話は聞いていません。これは、本邦初を飛び越え、世界初の試みなのではないでしょうか?
F-35独特のキーの高いエンジン音が徐々に近づいてきます。会場内は大歓声で包まれました。そして12機はそのまま基地上空を飛びぬけていきました。
さらに興奮は続きます。このフライトを行った機体が次々と基地へと帰投してきます。12機が次から次へと着陸するシーンを見せてくれました。
これにて午前の部が終了。すでに大満足ですが、お楽しみはまだまだこれから。