三沢基地と言えば空自唯一のF-35Aの基地です。そこで三沢基地航空祭の主役となるのは、間違いなく日の丸のついたF-35であり、ほとんどの来場者のお目当てでもありました。
前編(https://www.monomagazine.com/54499/)でもお伝えしましたが、今年の目玉となったのは、12機ものF-35Aによる大編隊飛行でした。もう、これを見る為だけに三沢航空祭に来る価値は十分にありました。
今回は引き続きF-35Aとその他の航空機による展示飛行等をお伝えしていきましょう。
航空祭と言えば、戦闘機の派手なデモフライトに注目が集まりますが、忘れて欲しくないものがあります。
それは救難隊による訓練展示です。
空自救難隊とは、その名の通り、捜索救難を専門にする部隊です。有事の際は敵機に撃墜された空自パイロットを助けることが任務であり、そのための資機材を有し、教育を行っています。平時には、その高い救助能力を災害派遣等に生かしており、海難救助、山岳救助などに大活躍し、我々を助けてくれています。
基本的にそうした災害に対処するのは、警察や消防、自治体が主となりますが、より高度な救助作業が求められるような現場、または悪天候等によりそもそも現場進出すら困難なケースなどに空自救難隊へとお声が掛かります。そのことから空自救難隊は、「最後の砦」とも呼ばれています。配備されている航空機は、捜索機U-125A、救難ヘリUH-60J、輸送ヘリCH-47Jです。
航空総隊隷下の航空救難団に10個の救難隊が編成されており、今回訓練展示を行ったのは、秋田救難隊(秋田分屯基地)です。UH-60Jより、救難員がリペリング降下し、要救助者を助け出す一連の様子を見せてくれました。
またデモフライトは行いませんでしたが、地上展示の中に注目すべき機体がありました。
それが、米航空宇宙局NASAのWB-57Fです。この機体はレア中のレア。たまたまアジア方面へと遠征しており、航空祭と重なったため、来日が叶いました。
もともとは米空軍が運用していた高高度爆撃機でした。初飛行はなんと1953年のこと。ベトナム戦争にも投入された、まさに歴史的航空機です。
今回来日したのは、高高度偵察機型であるRB-57Dをベースとした改造機です。NASAのパイロットや職員も、気さくに応じてくれました。
そして、話はやはりF-35Aに。
航空祭午後には、いよいよお待ちかねのF-35Aによる機動飛行が行われました。
事前に、飛行内容を分かりやすく解説したビラが配られました。それに沿って、次から次へと華麗かつ大迫力の演技が繰り広げられていきました。
飛行前の整備中の姿。航空祭では、こうした作業も間近で見ることができる。
大迫力の機動飛行! 息をもつかせぬ大迫力! これは、来年の三沢基地航空祭にもいかねばなりません!
3年ぶりとなる三沢航空基地祭は、大盛況のうちに幕を閉じました。
今回は事前登録制となり、全員が見ることができる航空祭とはならなかったのが、返す返すも残念です。
その代わりと言ってはなんですが、「モノ・マガジンweb」にて、2回に渡りお伝えしてみました。
今後も、皆様に代わり、様々な自衛隊イベントをご紹介していきたいと思います!