かねてから、ジッポーなどライターの魅力に注目してきたモノ・マガジンだが、現在、開催中の「ヴィンテージライターの世界 炎と魅せるメタルワーク」展は、ライターの深く長い歴史やストーリーを体感できる興味深い展覧会だ。
使い捨てライターが主流のいま、ライターにこだわる人も少なくなってきたが、人間は火を使うことによって文明を発展させてきた。ライターの歴史も、人間の歴史と無関係ではない。ライターの祖先はいわゆる火打ち石で、そこから鋼鉄製の火打ち金で火打ち石を叩いて火花を起こし、植物繊維などに燃え移らせる「火打ち式」のライターが生まれた。
その後、20世紀になるとオイルライターが登場し、第二次世界大戦後にはガスライターが発明されるわけだが、その間もライターはさまざまなデザインで人々を楽しませてきた。動物をモチーフにしたライター、「どうやって火を点けるの?」と考えてしまうようなからくりのあるライター、女性たちがハンドバッグに入れて優雅に持ち歩くブランドモノのライターなど…。ライターは時代背景とともにさまざまなカタチに発展してきたのだ。
12月25日まで「たばこと塩の博物館」で開催中のこの展覧会では、そんなライターの歴史や約200点の価値あるヴィンテージライターを見ることができる。古の人々のユーモラスな遊び心やデザインセンスに触れて、タイムスリップするのも面白い。
ヴィンテージライターの世界 炎と魅せるメタルワーク
会期:2022年12月25日(日)まで
会場:たばこと塩の博物館 2階特別展示室
場所:東京都墨田区横川1-16-3
電話:03-3622-8801
開館時間:10:00~17:00(月曜日休館) ※入館締切は16:30
入場料:大人・大学生 100円/65歳以上(要証明書) 50円/小・中・高校生 50円