全国で、航空祭をはじめとした自衛隊のイベントが復活しています。ただし、まだまだコロナ禍以前とまではいかず、事前申し込み制であったり、抽選制であったりと、まだまだ気軽に行けるものではありません……。
12月4日——。そんな中、昨年の百里基地にて航空祭が行われることになりました。実に3年ぶりの開催です。この航空祭は、入場制限なく、自由に見ることができるものとなりました。
さらに、ブルーインパルスも飛行します。同航空祭は、開催前からSNSなどで、かなり話題となっていました。皆さんかなり期待していたようです。
そして当日を迎えました。天候は晴れ。早朝6時の時点ですでに正門前には長蛇の列が出来ていました。入場者数は約4万人となりました。思ったほど多くないのは、やはりまだ自粛されている方が多かったでしょう。
いよいよ開幕です。まずはF-2×3、T-4×1、UH-60J×1、U-125A×1による編隊飛行が披露されました。U-125は廃止されることが決まってしまったので、こうして空を飛ぶ姿がまもなく見られなくなるのですね……。
小松基地からやって来た第306飛行隊及び飛行教導群(地上展示のみ)のF-15。GORIさんのテクニックに会場からは拍手喝采。
操縦桿を握るのは凄腕パイロット「GORI」さん
続いて第306飛行隊のF-15Jによる機動飛行です。この部隊は小松基地に所在しています。いわゆるゲスト出演です。
操縦桿を握るパイロットは「GORI」さんです。9月19日に行われた小松基地航空祭にて、映画『トップガン マーベリック』に因んだ特別塗装機で華麗に飛行していた凄腕パイロットです。
百里の空もこれでもかと飛び回っていました。なお、タックネームの「GORI」は、「エネゴリくん(ENEOSのマスコットキャラ)に似ている」ことから名付けられたそうです。
なお、この他、小松基地からは飛行教導群(アグレッサー)のF-15DJも来ていました。地上展示のみではありましたが、こうした外来機を見つけるのも航空祭の醍醐味です。空自以外にも陸海自からの参加機もありました。
その後、百里救難隊が魅せます。UH-60Jからのパラシュート降下、そしてU-125Aを加えての救難訓練展示などが行われました。
救難訓練展示を行う固定翼の救難機U-125Aと救難ヘリUH-60J。
ブルーインパルスが大空に描くスタークロス!
いよいよお待ちかねのブルーインパルスの登場です。「キューピット」や「スタークロス」など大人気定番課目の他、冬季限定の「クリスマスツリー」も披露されました。青空に白いスモークはとても映えました。
ブルーインパルスがやっぱり魅せてくれた。大空に星を描く「スタークロス」、そして6機でクリスマスツリーを模したその名もズバリ「クリスマスツリー」などなどを披露。
午後は、百里基地に所在する第3飛行隊の見せ場となります。この部隊はF-2を運用しています。同機は洋上迷彩と呼ばれる濃紺に近い青いカラーリングをしており、こちらも青空に映えます。
……が、残念ながら午後は曇り。それも陽が射さない厚い雲。さっきまでの晴天が幻だったかのようです。それでも、やはり魅せてくれました。機動飛行と対地攻撃訓練が繰り広げられました。
最後は入間基地に所在するF-2がこれでもかと飛びまくってくれた。
こうして3年ぶりの百里航空祭は大満足の内に終了しました。首都圏唯一の戦闘機部隊を置く百里基地は、主として太平洋側に睨みを利かす重要な空の防人です。
彼らが日頃行う訓練の一端を垣間見ることが出来ました。