インテリアは「デュアルコクピットコンセプト」
ドアを開けるとシート個々が独立したようなデュアルコクピットコンセプト。「セル」と名付けられた体が包み込まれるような空間を用いたモノ。
つまりドライバー側と助手席側それぞれで空間が構築される、という考え方だ。フェラーリの特等席は運転席、は変わらないけれど助手席も別なベクトルでの特等席になっている。
またリアシートは+2スペース的と割り切っていればかなり便利。もちろんトランクスペースは必要最小限どころか、フェラーリとしてはかなり広い。オプションで可倒式リアシートをオーダーすれば長尺物も載せられる。
ステアリングの奥に見えるメーターは16インチのフルデジタル。いろいろな情報が表示でき、流すならナビ画面にしてもいいし、タコメーターを大きく表示させてもその時の気分次第で。
センターには8.4インチの液晶パネルも備える。このセンターの液晶パネルは空調やオーディオの操作、シートサポートの調整などができる。驚くことにステアリングボトムに設けられたエンジンスターターもタッチ式になっている。
しかし、筆者のようなアナログ派には嬉しい情報がある。タッチ式であるからしてブレーキを踏んでここをお触りすればエンジンがかかるのだが、すぐそうしてはイカン。
一回タッチしてチェックランプを確認してからエンジンをスタートさせる。この手間がフェラーリなのだ。308時代を深く知っている身としてはこれが嬉しいモノ。
そしてキーも素敵な演出で、それはフロントのエンブレムのようなデザインになっていてセンターコンソールの窪みに収まる。もちろん、持っていればクルマの始動は可能だ。