エンジンの魅力は絶大!
ローマ最大の魅力は、やはりエンジンだ。フロントミッドに収まるパワーユニットはインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを4年連続で獲得しているV8ツインターボ。
V8ツインターボとなると名車F40的な危険で美しくも怪しい響きに聞こえてしまうけれど、ローマの馬力はF40のそれをはるかに超える620PSだ。
一方トルクは760Nm。この大トルクは3000-5750rpmの広い範囲で発生する。さらに驚くのはシフトアップが約1200rpmくらいで行われ、そのショックも皆無。
都内の道路事情に沿って流れに乗った50km/hですでに7速に入っているし、60km/hなら8速(!)だ。そこからアクセル操作で車間を調整したりしても7速1000rpm付近でも楽にクルージング可能。
無理やりマイナスポイントをあげるとすると、「シューマッハみたいにパドルを引いてギアを落としてエンジンブレーキをかけたい!」と思ってパドルを引くとたくさんギアを落とさなくてはならないくらい。それならMTモードで走ればいいのだけれど。
2000rpm以下でも十分な排気量やトルクがあるので、実際はどの回転域でもパワフルに加速してくれる。
3000rpmより上はそろそろ本気を出そうか、というような入り口に過ぎず、3500rpmを超えるとあの芸術的なエグゾーストノートが4本出しのマフラーから聴こえる。
早い話が金メダリストの格言ではないけれどエンジンの回り方、回転が高まるにつれてのエグゾーストノートが「チョー気持ちイイ!!」のである。
さすが故エンツォ・フェラーリが「フェラーリの値段はエンジンの値段であってそれ以外はおまけだ」と語ったエピソードがあるだけのことはある。