日本が誇る模型メーカーのタミヤから、F1直系ともいうべき高性能スポーツカーのプラスチックモデルが登場。ストリートを走るレーシングカーの魅力を1/24サイズに凝縮した注目モデルの細部に迫る!
最新メカニズムをタミヤの技術力で精密に再現
天才的なドライビングと強烈なキャラクターで80~90年代のF1人気をけん引し、その衝撃的な最期とともに現在でも語り継がれる伝説のF1ドライバーがアイルトン・セナ。セナがドライブしたマシンの多くがプラスチックモデルになって登場しているが、タミヤがこの2月にリリースした新作モデルは、これまでとは趣が異なるセナの名を冠したロードゴーイングカーだ。セナが生涯で獲得したF1の世界タイトル数は3で、そのすべてがイギリスのマクラーレンチームに所属していた時代のもの。ロードゴーイングカーのメーカーでもあるマクラーレンは、2018年に発表した自社のスポーツカーに縁の深い「セナ」の名を与えることを決定した。
実車マクラーレン セナは、公道を走れるマシンでありながらサーキットでも卓越したパフォーマンスを発揮できるようデザインされており、それは空力性能を追求したフォルムだけでなく、800馬力を発生するエンジンや、カーボンファイバーが多用されたボディ&シャシーからも理解できる。タミヤでは、この“スーパーカー”を同社の伝統的なシリーズでもある1/24スケールの組み立てプラスチックモデルで製品化。攻撃的かつ優美なボディ形状はもちろん、細部に至るまでスケール感たっぷりに再現している。
自動車プラスチックモデルの世界では、組み立てや塗装のしやすさ、十分な存在感などから1/24がスタンダードなスケールとなっている。タミヤでは1/24スポーツカーシリーズ第1号を1977年に発売し、それ以来40年以上にわたって続くシリーズになった。今回のマクラーレン セナはシリーズの通算ナンバー355となる最新作であり、伝統のフォーマットに加え、随所に新しいアイディアが盛り込まれた意欲的なモデルに仕上がっている。
近年のレーシングカーでは、ボディ表面だけでなく内部にも積極的に空気を流すコンセプトが主流となっているが、レーシングカーのDNAを受け継ぐセナもまた、ボディ前面で受けたエアを効率よく後方へと導くデザインが採用されている。そうした空力思想もこの1/24セナでも完璧に再現されており、プラスチックモデルをとおして最新の空力デザインを知ることができる。もちろん、ボディだけでなく心臓部のV8エンジンや居住性と機能を高度にバランスさせたコクピット、そしてサスペンションなど、全長約20cmのコンパクトな車体の中に見どころを満載。実車を精密に模型化するだけでなく、ウインドウなどの透明パーツは接着剤なしで装着可能にするなど、組み立てやすさも十分に考慮されているのはタミヤならでは。
日本人F1ファンの心に鮮烈な印象を残しているアイルトン・セナの名を持つスーパースポーツカーの魅力は、1/24スケールになってもまったく色あせることがない。タミヤ製プラスチックモデルのファンならずとも見のがせない1台だ。
空力性能を高めるため、車体内部を流れてきたエアを効率的に排出するデザインであることがよく分かるショット。エアロダイナミクス優先の設計ながら、流麗なフォルムにはある種の優雅さが感じられる。
1/24 スポーツカーシリーズ No.355
マクラーレン セナ
スケール:1/24
価格:5500円
全長:198mm
全幅:91mm
全高:51mm
販売中
写真提供:タミヤ
タミヤ:https://www.tamiya.com
製品紹介ページ:https://www.tamiya.com/japan/products/24355/index.html