モノ・マガジンが徹底特集し各方面から絶賛の嵐(ちょっと誇張。でもホントだよ)をいただいている「創業60周年~絶対京商大特集」はご覧いただけただろうか。そのなかの企画でRCサーキット取材があったのだが、これにかこつけてルミックスの最新静止画・連写マシン「G9ProⅡ」と超望遠ズーム「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400㎜ / F4.0-6.3 ⅡASPH. / POWER O.I.S.」をお借りし、いきなりRCバギーを撮ってみようというのが本稿の趣旨である。
製品写真/鶴田智昭(WPP)
作例写真と文/モノ・マガジン編集長
編集長はマイクロフォーサーズ(以下M4/3)がデビューした頃からのユーザーだ。用途は発表会や工場取材などの業務撮影が主たるところ。M4/3は被写界深度が深いため私でも比較的ピンボケしにくい。これが取材用機材として用いる理由である。
瞬撮フラッグシップ!
このたび発表されたルミックスの「G9ProⅡ」のキャッチフレーズが「瞬撮フラッグシップ一眼」とありなんだか妙にそそられてしまった。そうだ! 今度RCサーキットにバギーの取材に行くから、いきなり現場に持ち出してみようと閃いてしまったのである。
レンズはライカのバリオエルマー。100-400㎜なので、フルサイズ換算で200-800㎜というオソロシイ超望遠ズームである。
今回取材協力いただいたのは千葉県佐倉市のRCバギーサーキット「けんちゃんサーキット」。1/8、1/10スケールのエンジン、電動とも走行可能。鈴木オーナー親子はフレンドリーで、コースはコンパクトかつテクニカルなのが特長。
被写体は京商のハチイチバギーの代名詞「インファーノ」のNEWモデルで、エンジンと電動の両モデルを走らせ、相違を探るわけだ。
プログラム撮影で一発勝負!
カメラのセッティングはPポジション。幕速を稼ぐ狙いもあって、-1/3露出補正した。
当日は絶好のRC日和で、太陽光ばっちり。暑いほど。WBは太陽光、ISOは640とした。ISO200くらいでも露出に問題はないのだが、素早いバギーを写し止めるには感度を上げて少しでも幕速を上げておきたいのである。
なにしろフル画素でAF追従で約60コマ毎秒というのだからまるで動画。さらに「SHプリ連写」を用いれば決定的瞬間を逃すことすらないでしょうね。
で、最初に謝ります。作例のデキは問わないで! カメライジリ歴は長くても望遠レンズビギナーの編集長がいきなり構えてこれくらい撮れたぞ、というサンプルとしてご寛容にゴカクニンお願いします。
焦点距離はずっと117㎜(フルサイズ換算約230ミリ)でトリミングしています
画像プロファイルを確認したらほとんどが100~200ミリ(フルサイズ換算200~400ミリ)域でした。それ以上の超望遠域は手に負えない! というのも1/8の大型RCとなると、速いんですよ。軽く60km/hくらい出ますし、右に左に振れますので超望遠域ではまるでフレーミングがおっつかないのだ。
「ジャンプのここ一番!」の決めカットを抑えるなら「SHプリ連写」+置きピンすれば絶対撮れます!
最後に解像感について
トンボです。プロファイル……おっと、この画像だけ400㎜で撮ってました! ISO640、幕速1/1600秒、F8.0です。
で、ここからトンボをトリミングします。ピクセルはタテヨコ1200×1800になります。
どうですか、イケるでしょう。PC画面で大きく見ると、自然造形の神秘や驚異を感じます。
こちらも解像感の例。バチピンです。
というわけで、G9ProⅡのすごさと望遠レンズの楽しさが感じられたレポートを終わります。ラジコンバギーの速さ、迫力、ワクワクもいただいて、ゴチソウサマ~な一日でした。
ボディ価格オープン(30万円前後)、レンズ価格24万2000円(いずれも税込)とオイソレとお勧めできる機材ではありませんが、ぜひ一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。
M4/3ならではの焦点距離2倍換算と深い被写界深度があれば、望遠レンズだってコワくな……もとい、望遠レンズもおもしろい!