信頼できる道具でなければ闘えない~オリンピアンを支えるサロモン~

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サロモンのツールは世界で行なわれる競技会で多くの選手の戦いをサポートしている。ここではニッポンのオリンピアンおふたりに話をうかがうチャンスを得た。サロモンにどのような思いをもっているのか? そのツール考をうかがった。

先進性のある道具はスキー界に大きく貢献しています

僕は北海道の今の北斗市というところで生まれた生粋の道産子です。近場には当時3つのスキー場があり、家族もスキーが趣味だったので自然な流れでスキーを始めました。僕にとってスキー場に行くのは、それこそ駄菓子屋に行くみたいなレベル。そんな環境もあり一番好きなスポーツがスキーになりましたね。93年のアルペンスキー世界選手権大会盛岡・雫石大会には、当時小学3年でしたけど、世界の滑りを見たくてひとりで岩手まで見に行ったぐらい。

佐々木 明さん

1981年、北海道大野町(現北斗市)生まれ。アルペンレーサーとしてジュニア時代から国内トップクラス。19歳でW杯デビュー。2003年ウェンゲンのスラロームでは不利なスタートから2位にランクイン。五輪はソルトレーク、トリノ、バンクーバー、ソチと4大会連続出場。ソチ後には山岳スキーへ転向、ゴーグルブランド、EMUSIを手がける実業家でもある。8年のブランクから現役復帰し、5度目のミラノオリンピックを目指す。

その頃にはすでにサロモンと契約を結んでいました。かれこれ30年以上の付き合いになります。つまり成長期の段階でサロモンのブーツと板を使っているんですよ。だから僕の足は「サロモン足」になっている(笑)。佐々木明の身体自体がサロモンを表現しているといっても過言ではありません。過去4度のオリンピックにも出場しているし、ヨーロッパを拠点にして多くの世界大会にも出場してきました。ヨーロッパではスキーはメジャースポーツで、そんな中で現地の人から信頼を集めるサロモンの姿を見てきましたし、画期的な道具を生み出す先進性は世界に先駆けています。

Photo/HIROSHI SUGANUMA
佐々木氏のアルペンスキーヤーとしての強みは、柔らかい下半身と、効率的な滑り。1㎝、1㎜という細かい単位でスイートポイントを的確に踏めるセンスが持ち味だ。

功績は偉大ですよね。僕とフランス本社の開発チームが手がけた板も世界中で販売されているし、チームとしても信頼のできる仲間たちがいます。でもやっぱり競技をする上での1番の目的は勝つことです。僕はこれまでの競技人生の中で、悔しい思いが9割、残り1割が成功だと思っているんです。勝ちたい、勝つために生きている。

ソチ五輪が終わってからしばらく競技から離れていましたけど、また競技に復帰するべくトレーニングを積み、この1年で体重も13㎏増量しました。科学的に検証された身体づくりは分単位で進行し、同時に結果をもたらすチームも作る。8年のブランクで衰えを感じることもあります。2年かけて段階的に戻しているところです。だから、勝つためにはサロモン以外のメーカーのマテリアルももちろんテストしています。来年は履くかわからないですよってスタッフにも言っているんです。でも、結果的には毎年サロモンを履いていますね。

サロモンカラーのひとつ、ブルーを基調とした佐々木氏のブーツ。「サロモン足」の由縁がここにある。

実際に競技で使用されたツールたち。板はサロモン、レース用ストックはコンパーデルを使用。ストックは通常よりもわざと重くしているという。写真下のヘルメットとゴーグルはオークリーのもの。どんな気象条件下でも視界をクリアに保つ。

佐々木氏のレース用ウエア。FISとは国際スキー・スノーボード連盟の略称。FISレースで使用されるウエアは、素材の空気透過率基準を定めている。クリアしたものには下のマークが付く。

 KING OF WINTER SPORTS

サロモンの歴史は、ウィンタースポーツの歴史そのものだと言っても過言ではない。初期に登場したビンディングからオリジナル機能を搭載した最新のツールまで、多くのマウンテンスポーツの根幹を支えるプロダクトを提供し続けている。革新的で前例のないモデルを次々に発表しては世間をあっと驚かせてきたサロモンだが、真新しさだけのブランドでは無いことは愛用者の皆さんは既にご存知のことだろう。サロモンのアイテムは、競技レベルの向上をアシストするだけでなく、使い手の安全性をも守ることから信頼に繋がっていった。その証拠に、これまで数多くの世界トップアスリート達が信頼を寄せて競技に採用し、そして華々しい結果を残している。かのナポレオン皇帝は、我輩の辞書に不可能の文字は無いと言った。サロモンもまたオリジナルの研究分野と先見性においては他の追随を許さず、まさに不可能はないように思える。創業者のジョルジュ・サロモンは「私が最も心を惹かれるのは、明日何をするかということだ」という言葉を残している。サロモンは常に前進し革命を起こし続けているのだ。トップから一般競技者にいたるまで、なくてはならない存在として君臨し続けている。ゆえにサロモンは、〝王者〞の名にふさわしいのである。

【SKI】

従来のブーツ構造を覆したBOOTS BOAテクノロジーを初採用したS/PRO SUPRA BOAシリーズ。サロモン独自のExoWrapョ構造と、BOAシステムを組み合わせることで精密なフィット感を実現。
「S/PRO SUPRA BOA 120」
価格11万5500円

無駄の無い正確なターンを可能にするオンピステ用の最新板。リサイクルABS素材を採用している。反応性に優れているためカービングターンを刻みたいというスキーヤーにおすすめ。「ADDIKTPRO」
価格16万5000円

定番のQSTシリーズを進化させた、ユニセックスのバックカントリー用板。超軽量で反発力も抜群。パウダーを求めるスキーヤーに
「QST 106 ECHO」
価格12万6000円

SNOWBOARD】

フリーライド用ブーツのフラッグシップモデル、MALAMUTEに並ぶ名品SYNAPSEを受け継ぐニューモデルがこのSYNERGYだ。柔らかめのフレックスを持つオールラウンド型の最高峰モデルで、ライダーのスタイルに合わせてサポート力を調整できるだけでなく、パワーバーでフレックスをカスタマイズすることも可能。BOAアクティベートヒールハーネスを搭載し、様々なフレックスパターンと正確なフィッティングを実現する。プロライダーに愛用者も多い新たなフラッグシップ。「SYNERGY PWLSJ BOA」
価格6万8200円

Shadow Fitテクノロジーを採用したスノーボードビンディングの代表モデル、HOLOGRAMがフルリニューアル。レスポンスパッドとケブラー・クイックワイヤーを新たに搭載し、ボードとの自然な一体感を提供。コントロール精度、ライディング時の快適性、そしてボードフィールを更に感じられるのが特長だ。正確でダイレクトなエネルギー伝達もパワーアップし、より高いパフォーマンスのフリースタイルライディングを叶える。
「HOLOGRAM」価格5万600円

スノーボーダー中井孝治によって開発されたシグネチャーモデルで、高速域でのパフォーマンスを重視するフリーライドボード。長いノーズとテーパードテールの組み合わせにより、深雪でも優れた浮力を発揮する。同じく同氏開発のHPS TAKAよりもウェスト幅は細く、ノーズを短くしている。更にステップアップを目指すライダー向け。最大限のパフォーマンスを引き出してくれる。
「HPS x Takaharu Nakai EP」
価格13万2000円

アスリートの希望を確実に再現してくれる―これもサロモンの魅力です

北海道の札幌市に生まれて、小さい頃から雪はそこにあるもの。自宅から車で5分という立地にスキー場があり、自然とスキーやウィンタースポーツに親しむ環境がありました。私がスノーボードを始めるきっかけは、小学2年生のとき。スキー場で滑るスノーボーダーを見て衝撃を受けました。ひと目惚れだったんです。とにかくかっこよかった! すぐに親にお願いして道具一式を買ってもらい、それ以来毎日のように学校帰りにスノーボードの練習に通いました。親が送迎をできないときは、自分で板をかついで歩いて行ったこともあります。

松本 遥奈さん

1993年、北海道札幌市生まれ。幼少期よりスキーに親しむ。スノーボードは小学2年生から、ハーフパイプ競技は小学4年生からスタート。中学2年時の全日本スノーボード選手権大会女子ハーフパイプで初優勝を飾り、以降は国内のみならず数々の世界大会で上位入賞の常連選手として活躍。2018年には自身初となる五輪、平昌オリンピック女子ハーフパイプに出場し6位入賞を果たした。2022年10月にNPO法人「北海道スノースポーツ振興協議会」を立ち上げ、スノーボードの普及や後進の育成などにも力を入れている。

当時は小学校低学年でまだ体も小さく、スキー場に登って行くのも大変だったと思うのですが、上手くなりたいの一心でしたね。当時のスキー場には、スノーボード競技ではすでに活躍していた有名男子選手が数名練習に来ていました。私にとってはお兄さんのような存在です。ハーフパイプやスロープを自在に跳んでいる姿を見て、もうそれがとにかくかっこいい!すっかりハーフパイプのスタイルに魅了されました。少しでもお兄さんたちのレベルに近づきたくて、一生懸命練習しました。それから競技者として大会に出るようになったのが小学4年生のとき。

2018年平昌オリンピック出場時、競技会場にて。平昌は、日の丸を背負った自身初の五輪となり6位入賞の結果をおさめた。小学生から目指したオリンピック出場は、松本氏のひとつの夢が叶った瞬間で、会場には北海道から家族が応援に駆けつけてくれたそう。

そんな環境のなかで、子供ながらにオリンピックは「当たり前に目指すべき場所」になっていましたね。それからの人生はスノーボード一色です。青春時代もスノーボードに捧げて、24歳で平昌オリンピックに出場するまで、あまり友達と遊んだ記憶がありません。とにかくやると決めたら即行動、ストイック。負けず嫌いなんです。

ソチ五輪に出られなかった時に、それまでの練習ばかりのメニューを改め、体づくりを始めました。体づくりは結果的に技術力に繋がるし、滑る時間も大幅に減らして一日3時間までにしていました。自分の身体と向き合って、でも妥協せずに結果を目指す。その積み重ねの結果が平昌オリンピックに繋がったんだと思います。道具もそれに伴うものでなければいけません。

世界でも選ばれた選手のみが参加できる、世界最高峰のアクションスポーツの祭典、X Games2023での一枚。順位は付けるもののスノーボード本来のスタイリッシュな滑りと技のショーが見もので、観客との一体感は別格。ここでもサロモンの板を使用している。

スノーボード特有のかっこ良さを表現することも大事ですが、やはり機能性重視ですね。私は競技人生のスタート時からサロモンのブーツを履き、板を使用しています。19年間も関わっているのでサロモンには信頼もあるし、愛着もある。競技では、ジャンプやターンをする際に自分に返ってくる力、「反発力」のある板を選びますが、ちょっとしたシェイプやサイドカットの形で変わってきます。結果的に私はずっとサロモンです。

2019年からは板のプロデュースもしていて、女性ライダーでも使いやすいような設計を盛り込んでもらっています。デザインも自然の景色からパワーをもらえるものをモチーフにしてもらっていて。機能性もデザインも、もっとこうして欲しいという希望を確実に再現して形にする力を持っている。これもサロモンの魅力なんです。

サロモンwww.salomon.jp

文/田崎絵梨香 写真/鶴田智昭(WPP)(佐々木氏取材)

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