プロスポーツ選手、人命救助のプロが選ぶサロモン

斬新でかつ尖ったスペックが山岳救助の最前線でも役に立つ

機能性を徹底的に追求したサロモンのシューズが人命救助の重責を担うレスキュー隊員の間でも好評を博していることをご存じだろうか? ここでは、過酷極まりない山岳救助&沢救助の最前線で活躍する隊員が語る〝生の声〞から、サロモンのシューズのアドバンテージを紐解く。

8月某日、取材のために大月市消防本部を訪れると、応対してくれた署員から「今、牧野は急病人を搬送する救急活動中で取材開始時間が遅れそうです」と告げられた。今回の取材対象者である牧野公則さんは消防士として消火・救急活動に加え、山岳救助や沢救助など困難でかつ長時間化する災害に対応するべく2018年に大月市消防本部が創立した、14名の精鋭で構成する〝特殊事案対応特別救助隊〞の隊長として陣頭指揮をとる、隊のキーマンである。「大月市は山に囲まれている土地柄から山岳救助要請が多く、昨年も48の救助件数のうち22件が山岳事案で、その救助活動はすべて私たちの隊の任務となります」
そう語る牧野さんが山岳救助や沢救助の際に着用しているのが、サロモンのシューズというわけだ。

大月市消防本部
特殊事案対応特別救助隊 隊長
牧野 公則さん

1981年生まれ、山梨県出身。高校・大学では陸上部に所属し、2004年に大月市消防本部入署。消火・救急活動に加え、山岳救助や沢救助を行う特殊事案対応特別救助隊の隊長も兼任。2014年からトレイルランニングのレースに参戦を開始し、2018年からサロモンアスリートとしての活動も展開。

「消火活動では着用すべき装備があり、靴は編み上げブーツと決まっています。しかし、不整地を長時間歩くこともある山岳救助時のシューズに関しては各自で合う・合わないがあるため、本隊では自分が歩きやすいものを購入・着用することが認められています。編み上げブーツを使ってもいいのですが重くて滑りやすく、もともと登山用でもありません。自分としては山岳救助で長時間歩くことを考えると、軽さは絶対条件なんですよね。とはいえ、軽さを求めていくと生地は必然的に薄くなりますが、道中は岩場や突起物などがありますから、ある程度の強度も必要。だから、僕が山岳救助において求めるのは〝軽くて強い〞という相反する要素ですが、それを高いレベルで融合しているのがサロモンのシューズなんです。もちろん滑らないことも重要で、僕の場合は濡れた時に威力を発揮するラグ(靴底にある凹凸の滑り止め)が高いものを選んでいます。それでいて、ソールのつくりもしっかりしていて歩行時の跳ね返りもバネのような感じなので、長時間履いても疲れづらいんですよね」

牧野さんがかつて救助の現場で使用していた『S/LAB X ALP CARBON GTX』と現在使用している『S/LAB X ALPINE MODULAR』。「S/LAB X ALP CARBON GTXはその名のとおりカーボン製のエッジングシャーシが使われているので足場が悪い岩場でもつま先さえ岩にかかれば踵も一緒についてきますし、ハイブリッドシューズのS/LAB X ALPINE MODULARも入山時のアプローチシューズとしてインナーシューズを使い、岩場や危険を伴う作業ではアウターシューズを装着するなど使い分けられるので重宝しています」と牧野さん。

山岳救助&沢救助におけるS/LAB X ALPINE MODU LARのストロングポイントは枚挙に暇がないと語る牧野さん。「くるぶしが当たる部分にクッションが付いていて長時間履いても痛くならないし、素材もゴアテックスで防水性も抜群。加えて、アイゼンが付けられることも大きな特長です」

山に囲まれた山梨県大月市は年間約50件の救助要請のうち、その約半数が山岳救助なのだそう。その際は雨や雪に見舞われることもあるが、「あらゆる天候に対応できるところもサロモンのシューズの強みです」と牧野さんは語る。

サロモンのシューズを選ぶ理由をこのように語る牧野さんは、2018年から現在までサロモンアスリートのトレイルランナーとしての活動も展開しているが、サロモンとの出会いはサポートを受けるずっと前の2013年。牧野さんは高校と大学で陸上部に所属していたが、入署後は走ることをやめてしまったことから体重が増加。カラダづくりの一環としてランニングを始める際に選んだのが、サロモンのシューズだったという。「山梨県には有名なトレイルランナーがたくさんいて、そのうちのひとりである先輩に相談したら〝サロモンがいいよ〞と。さっそく、サロモンショップを訪れて試着してみたら……これが自分の足にすごくフィットしたんですよね。足に合わなければ他社のシューズにしようと思っていましたが、杞憂に過ぎませんでした(笑)」

軽い、疲れない、滑らない……俺たちも“サロモン党”です!

話をうかがったのは取材日が当直勤務だった(左から)堀内亜久里隊員、青木颯太隊員、白鳥敬大隊員の3名。なかでも白鳥隊員は「イマドキな見た目もカッコいいっす!」と絶賛。

牧野さん以外の隊員の多くもサロモンのシューズを愛用。今回話を聞いた隊員は一様に「軽い、疲れない、滑らない、ソールが減らない、形が崩れない」と満足げな様子だった。また、ザックは消防本部の予算でサロモンの『X ALP30』(左)を購入して使用。「背面内側から荷室にアクセスできたり、アイゼン用のポケットがあったり、ピッケルが付けられたり、生地の強度も高い」と牧野さんも太鼓判を押す。

それ以来、サロモンのシューズを履き続けて10年。最後に〝サロモンのシューズの最大のアドバンテージは何か?〞と牧野さんに訊ねると、「選手のこだわりや意見を積極的に取り入れるだけでなく、他社がやらないことをやってくる斬新でかつ尖っているところ」という答えが返ってきた。選手目線でつくられた使い勝手の良いサロモンのシューズは競技の世界はもとより、山岳救助や沢救助の最前線で活動するレスキュー隊員の足もしっかりと支えているのである。

写真/熊谷義久 文/モノ・マガジン編集部
取材協力/大月市消防本部

サロモン www.salomon.jp

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