知っているようで知らない「鋳造」。鋳造とは、鉄、アルミニウム合金、銅などを形成加工する時に使われる手法だ。 融点よりも高い温度で熱し液体化させた金属を、砂の型に流し込み形成させる。型が砂だから作り手の思いのままの製品が作れるとともに、リサイクルも可能で、エコにも一役買っている。そんな工程を経て出来上がったものが「鋳物」だ!!
石川鋳造(愛知県碧南市)は、『おもいのフライパン』、世界一おいしい肉が焼ける鋳物のフライパンを製造している。その石川鋳造が新製品、スクエア型の鋳物フライパンを電気コンロでもおいしく肉が焼ける、卓上コンロ型鋳物家電をドウシシャ(東京品川区)と共同開発したぞ!!
鋳物の達人石川鋳造
石川鋳造
代表取締役社長
石川 鋼逸(いしかわ こういつ)
8秒に1枚売れる!! 世界で一番肉がおいしく焼けるおもいのフライパンを手掛ける石川社長。その累計販売枚数は7万枚だ。
おもいのフライパン“頂(いただき)”シリーズに刻まれるギザギザの波は、1枚1枚職人が手作業で加工したものだ。これは食材の焼き面に高低差と広狭差(こうきょうさ)付けることで、食材への熱伝導が不規則になり遠赤外線効果を最大限に引き出している。ステーキや焼肉など、肉の旨味を最大限に引き出してくれる、石川鋳造のお家芸だ!!
おもいのフライパン スクエア 深型
普段使いも容易にできる深さ6㎝の深型フライパン。焼く・煮る・炊く・揚げるとマルチに使える万能フライパンだ。鋳物だから蓄熱性もよく料理が冷えないところも見逃せないポイントだ。
取っ手の隙間。ここに技あり!!
鋳物は熱伝導率が高いため電気卓上コンロのMAX250℃のヒーター熱をそのままフライパンの取っ手部分にも伝えてしまうデメリットがあった(試作サンプル時77.5℃)。電化製品は、法律の電気用品安全法で、使用中、操作する取っ手温度は55℃以下と決められている。その難題を、共同開発だからこそすぐに解決してしまった!! 取っ手部分の形状を大きくL字型に隙間を入れたのだ。これで55℃以下にすることが出来、安全・安心が担保されている。!!両社の技術の合わせ技が特長ある取っ手を創り出した!!
調理家電の達人 ドウシシャ
ドウシシャ
ハウスウェア商品ディビジョン
本藤 昭次(ほんどう しょうじ)
自社スクエアフライパン「sutto」を改良バージョンアップ。数々の難題をクリアさせた立役者だ。
通常ホットプレートに備わっている鉄板やフライパンなどは軽く、熱伝導率がいいアルミ製が一般的だが、今回は重量約1200gはある鋳物フライパンが上にのる。通常の物だとその耐久性の限界がすぐに来てしまうところを考察し、ヒーター本体を支える脚にダンパーを備えショックを和らげる機能や、フライパンに効率よく熱を伝えるためにM型のシーズヒーターを採用、また、ヒーターを支える部品も耐久性のある素材を使用している。高出力1300W、鋳物フライパンに耐えられる改良を細部にわたり施している。
電化製品メーカーらしいアイデア付属品も充実している。左から専用蓋・ラック・鍋敷き。これがあるのとないのでは雲泥の差が出て来る。
調理後はヒーター本体、フライパン2枚、蓋、電源コードをオールインワンで収納が可能。そのまま専用ラックに立て掛ければ置き場所に困ることなく、調理したい時にすぐに取り出して使用することが出来るのだ!!
黄金色に輝く“肉”
かりっと、しっとり焼きあがった肉には、ストレスなくナイフが入るぞ! 見た目より柔らかいことには驚くばかりだ。
完璧なミディアムで焼きあがった肉。適格な焼き温度を本体がコントロールしているから出来る技だ。
鋳物×家電メーカーがタッグを組み共同開発した「おもいのフライパン スクエア」。いつもの肉が、ステーキハウスで食べる肉とかわらないクオリティ、噛めば噛むほど口の中で肉の旨味が広がるあの肉を、インドア・アウトドアで食べることが出来るぞ!!
石川鋳造
代表取締役社長
石川 鋼逸さん
ドウシシャ
ハウスウェア商品ディビジョン
本藤 昭次さん
次の共同開発製品が楽しみだ!!