こんにちわ。カメラ、写真好きの編集長前田です。写真と言えばスマホな風潮マシマシな2021年ですが、なんの、こんな楽しいレンズがありさえすれば、キミだってきっとカメラで撮りたくなる!
メーカーは「七工匠(しちこうしょう)」ボーン・イン・チャイナ。いまカメラ雀の間で話題なのです。なぜといって、とにかくその企画力が最高! そして値段もグッド! ホント、恐るべしです。
では、最近特にグッときた七工匠の交換レンズを紹介しましょう。「7Artisans(セブンアルチザン)18㎜ F6.3ボディキャップレンズ」です。
ちょっと写真やる人なら「なんじゃそのスペックは?」ですよね。「大昔の魚眼かよ⁉」ですよね。でも基本的にAPS-C用ですから、焦点距離は実際は27~29㎜相当の魚眼ではないフツウのワイドレンズです。それにしてもF6.3って暗すぎじゃない? その疑問もごもっとも。なぜならこのレンズ、ピント合わせ不要、不要というかできない! つまりは固定絞り・固定焦点のパンフォーカスレンズなのです。パンフォーカスだからざっと2メートル先からずっと向こうまでだいたいピントが合うって理屈です。
愛称は「UFO Lens」。なんだか昭和感あって、かわいらしいですね。
AFでのピント合わせも、MFでのピント合わせも必要ないので、その意味では撮りたい瞬間が撮れる爆速スナップ用レンズとも言えます。ただ、既述のように開放値がF6.3と暗くシャッタースピードが必然遅くなりがちなので、気を付けて! あ、でも最近のデジカメはISO10000とか高感度も強いし、手振れ補正も強力だから、安心か。
それからこれは写真だと伝わりにくいのですが、メチャ薄い割には思いのほか手応えがある。なぜならそれは、全金属製だから。このあたりが中華レンズのオソロシイところでして、プラスチックな感じじゃない。使っているうちジワリ所有感すら満たされてしまうのです。質量はおよそ50グラム。
そして値段。輸入元である焦点工房のオンラインショップでは8190円と涙ちょちょぎれのお手頃プライス。奮発してちょっと美味しい焼き肉屋行ったくらいのプライス感(?)でしょうか。
マウントはフジXマウント、EOS-Mマウント、ソニーEマウント、マイクロフォーサーズマウントの4種類を用意。編集長は愛機「ルミックスGX7マークⅢ」で撮影したので、焦点距離は2倍の36ミリ相当。自然なワイド感で撮れました。
画像を見ると、ピントは中心部から周辺に向かってソフトになっていく、ちょっとレトロな写りが思わずカフェ気分ってか⁉
とにかくみなさん、写真も撮れるボディキャップと思い、ぜひ1本お手元に。「フルサイズミラーレス用も欲しいよ」なんて声も聞こえてきそうだ!
焦点工房 www.stkb.co.jp
文/前田賢紀(モノ・マガジンWEB編集長)