「モスでヤンニョむ?」ってなんの冗談かって一瞬思いますが、さにあらず、商品名の一部でございました。2月7日~3月下旬まで発売される「辛旨(からうま) ヤンニョムのとり竜田(たつた)バーガー ~なめらかチーズソース~」(←商品名長すぎ!)の、その、ヤンニョム感を体験すべく、大崎のモスバーガー本社に突撃したというワケです。
写真と文/モノ・マガジン編集部
今日は気が引き締まりました。なんしろ辛いらしいのです。名前? そんなものは昨日に置いてきたぜ……というのはハードボイルドの世界として、商品名は「辛旨 ヤンニョムのとり竜田バーガー~なめらかチーズソース~」。長いです。長すぎです。(以下、長いので、辛旨ヤンニョムと略)。
ともかくソレが、辛いらしいのです。なんしろ、辛味大国韓国のヤンニョムを絡めてあるんですから。
モスのマーケ本部長・安藤芳徳さん(写真下)は、ニヒルな笑みを口元に浮かべつつ、販売プランを語ります。
「2月7日から2種類のチキンバーガーを期間限定発売します。ひとつが「辛旨ヤンニョム」、もうひとつが「和風旨だれのとり竜田バーガー ~くし切りレモン添え~」です」
「特に辛旨ヤンニョムについては、モスの顧客層でも手薄な若年層にリーチすべく開発されたものです」
といってこれまでモスに辛味系バーガーがなかったわけではないのですが、どうにもピリっとした結果を出せなかった。そこでモスバーガーは悟りました。ホームランか三振か……とまでは言いませんが、とにかくフルスイングするぞと決心したのです。
「本場韓国の人をも唸らせるものでなければ、だめだ」(『プロジェクトX』風に)
同・商品開発の堀谷直人さん(写真下)が続けます。
「特長はふたつ。①辛さにこだわったヤンニョムソース。②隠し味はりんごと梨のピューレ。辛味についてはコチュジャンソースをベースに一味唐辛子やハバネロ等複数合わせていますが、ただ辛いだけではない、辛旨を目指すべく寝ても覚めてもヤンニョムの日々でした」
ただ辛いだけでは罰ゲームですもんね!
続いてゲスト、韓国出身の料理研究家、ファン・インソンさん(いんくん/写真下)登場。
「コチュジャンベースのソースをヤンニョムと言いますが、リンゴや梨、他の調味料も入るのが特長です。ヤンニョムチキンは韓国では当たり前の食べ物ですが、家ではあまり作りません。なぜなら街中にお店がたくさんあるのです。刺激的な味でしかもアレンジもしやすいため、お店ごと、家ごとにバリエーションが豊富にあるのも特長ですね」
と解説。いんくんが作る時は、衣にこだわるそう。ソースと絡めるため、二度揚げしてクリスピー感が残るよう手間をかけると言います。
で、いんくん、パクつきました。
一口食べて、動きが止まりました。ミルクコーヒーに手が伸びます。ごくごく。しばし無言。
「……辛いです」
本場韓国の方がそう言ってるの聞くと、悪いけど、ちょっと可笑しい、というか、こりゃ凄いものができたぞって感じ。
続いて記者も食べます。
辛いです。マジで辛いです。試食会場には、早速汗を拭き出している人、ちょっと涙目になっている人すら(実話!)
でも、辛旨という言葉に偽りはありません。食べ進むのですよ。「辛い、ヒイ~! だけどもう一口」。旨味があるんですよ。それとりんご、梨の甘味が辛味の奥深さにつながり……え? もちろん完食ですよ! 「すみません、一番搾りお願いします!」って言いそうになりました……冗談です。
先の安藤さんは言います。
「2月は消費が冷え込むでしょ。だから逆にチャレンジングな製品を出しやすい時期とも言えます。「辛旨ヤンニョム」は確かにモスとしては振り切った商品ですが、一か八かの賭けじゃありません。チキンや辛味が若年世代に支持されることは判ってましたしね。「辛味風」ではなく「本場の辛味」まで追い込むこと。ここがブレちゃいけない」
発売日は2月7日。そしてその前日の6日には、全国9都府県の11店舗で、各店先着50名を対象に「辛旨ヤンニョムバーガー一斉先行試食会」を実施します。詳しくはモスバーガーHPでチェック!
真面目な子ほどキレるとコワいなんて言いますが、日本の真面目なバーガー屋「モスバーガー」がフルスイングで辛旨に挑戦したのが、この「辛旨 ヤンニョムの竜田バーガー ~なめらかチーズソース~」。
販売目標は180万食! とぶちあげますが、案外早々に品切れするんじゃないかとマジ心配ですので、お早めに!
(問)モスバーガーお客様相談室 0120-300900
「辛旨 ヤンニョムの竜田バーガー ~なめらかチーズソース~」特設サイト