スペーシアギアは2017年にデビューした2代目スペーシアに追加されたモデル。大型の前後バンパーやルーフレール、ブラックアウトされたドアミラーやドアノブと現行スズキの主力SUV、ジムニーやハスラーに共通する丸目のヘッドライトとフォグランプでSUVテイストを演出。それは足下の14インチアルミホイールをガンメタリック塗装にするこだわりよう。
だが地上最低高は低く、どちらかというと車名の通りギア(道具)感が強い。そうだ、そうだ思い出した。筆者の記憶が正しければこのクルマのキャッチフレーズが「遊び心にギアを入れろ!」だった気がする。そのフレーズ通り使い勝手のいい道具なんだけれども遊び心もうまくブレンドしたクルマなのだ。例えば、インパネ。
基本デザインはスペーシア同様だがダッシュボードのデザインがタンク状というかツールボックス風のデザインに変更されている。
グレードはエンジンによってターボとNAの2種類、それぞれにFFと4WDが用意されるから計4種類。エンジンはいずれもモーターアシストのつくマイルドハイブリッド搭載でミッションはCVT。試乗車はターボモデルでステアリングには7MTモードのパドルシフトが装備されているモノ。
さてエンジンのスペックだが自主規制値いっぱいの64PS。トルクは98N•mを発揮する。
これはNAモデルに対して馬力で12PS、トルクで38N•m上回る。車重はハイトワゴンながらも890kg。通常の街中から高速まで十分な印象。特にPWRモードにすれば十分どころかかなりパワフルになる。ただしフロントガラスに投影されるヘッドアップディスプレイ(OP設定)のタコメーターによると同じ80km/h巡航時でもノーマルモードだと約2000rpmだがPWRモードだと3000rpm付近にあがり、車内にはそれなりのエンジン音が入ってくる。
昨今200万円オーバーのプライスの軽自動車も多いがスペーシアギアは200万円以下で買える、まさに使えるギアなのだ。全車速追従機能付きクルーズコントロールや衝突被害軽減ブレーキといった先進安全装備や6カ所のエアバッグなどは全グレードに標準装備とコスパ抜群。
ジムニーほど本気じゃなくていいし、ハスラーよりも広いクルマが欲しい、そんなユーザーにはドンピシャリ。ベースはハイトワゴンのスペーシアであるからして室内広々。室内広々ということは車中泊や仕事部屋として使えるのか?? ということで実体験は後半へ。
スペーシアギア
ハイブリッドXZターボ
価格 176万4400円~
●全長×全幅×全高:3395×1475×1800(mm)●エンジン:658cc直列3気筒ターボ●最高出力64PS/6000/rpm●最大トルク:98N・m/3000rpm●モーター最高出力:3.1PS/1000rpm●モーター最大トルク:50N•m/100rpm●燃費WLTCモード燃費:19.8km/L
スズキ https://www.suzuki.co.jp/
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