というわけでスズキ•スペーシアギアはどのくらい「使える」のかを実験。まず室内高1410mmあるだけあってさすがに窮屈さは皆無。後席もスライド機能がついているのでコイツをうまく使えば(荷室が小さくなるけれど)後席も広い。大人が足を組めるほどだ。
後席は左右独立でスライド、リクライニングが可能でまるでミニバン並である。スライドドアには左右にロールブラインドが内蔵されていて、高級セダンのようだし、なんと天井にはグレード問わずの「後席用」のサーキュレーターを装備しているので夏場でも後ろだけ微妙な涼しさになることはない。筆者の試乗期間中は2月なのに季節外れの気温23度という日があったが、アイドリングストップ中でもエアコンの冷風は確保されていた。おそらく後席も同様に快適な温度であったと思われる。もしかすると一番快適なのはショーファーユースのセダン並に後席なのかもしれない。
次いでカタログにありがちな自転車を載せられる、というのも実験したら本当だった!
移動するにはもちろん固定が必要だが趣味のロードバイクやMTB、はてはカギをなくしてしまった時の自転車は輸送可能。特に趣味の自転車なら可倒式の後席をたたんでしまえば簡易ガレージにもベースキャンプにもなる。
自転車などを載せても荷室床部分は防汚仕様になっているので拭けばキレイになるが、前席のシートバックはそうなっていないので乗り手の工夫が必要。また前後のシートとも撥水加工されているのもギアならでは。
一方、流行の車中泊はどうだろうか? そう思って筆者が夜逃げのごとく挑戦。筆者はとりあえずハンドルのない助手席の方が広いと判断し左側をフルフラットに。後席の背もたれは倒れる角度に限界があるので横に寝る、という条件ならば足をクルマ前面に伸ばす格好になった。
そこで寝袋で就寝。筆者のような1人で仮眠程度という条件なら(寝袋を用意してはあるが)寝られる。より良い睡眠にするならば助手席の背もたれと座面、助手席足下スペースの段差をエアクッションなどで平にするのは必須と思われる。なんせ、助手席側の背もたれの段差は想像以上だった。試してはいないが運転席側の方がフラットに近いかもしれない。しかし左側で休むとちょうど運転席シートバックのテーブルがいい位置になった。
車中泊が可能なら仕事場にも応用可能。とりあえず後席に陣取って助手席を前方に倒し、テーブルとして作業開始。
う~む。筆者のような胴長短足では膝を抱えるような格好になり、長時間は厳しい。
そこで運転席側のテーブルを使うと、こちらの方が具合がいい。倒した助手席の背もたれはそのまま資料を置いたり飲み物を置いた利することが出来る。というようにスペーシアギアは便利なのであった!
スズキ https://www.suzuki.co.jp/
問 スズキ(株)お客様相談室 0120-402-253