日本警察といえばの代表車種 クラウンパトカーの世界とは!?


全国に47個ある警察本部(警視庁含む)には、必ずパトカーが配備されています。もはや説明は不要でしょうが、日本のパトカーは、白黒ツートンカラーになっており、これが基本色です。どこの警察本部においてもこれは変わりません。

しかしながら車種については、多少のバラツキがあります。それはパトカーの調達方法にいくつかの選択肢があるからです。(詳しくはコチラ)。

三重県警のハイブリッド4WDタイプのクラウン220系。

オーソドックスなのは、政府の予算からパトカーを購入する方法です。これは「国費購入」とも呼ばれており、毎年度、警察庁がパトカーを購入し、それを各警察本部へと振り分けていきます。この「国費購入」の代表格となるのが、トヨタのクラウンです。

街中を走ってみると、すれ違うほとんどのパトカーがクラウンと言っても良いでしょう。また、クラウンアスリートをパトカーとして使っている警察本部も多いです。

今現在パトカーの主力となっているのが、220系クラウンです。

無線警ら用、交通取り締まり用とバリエーションも豊富であり、街中や高速道路、重要防護施設の警備など、あらゆる任務についています。その前の型である200系、210系に引き続き、2021年頃より、配備されていきました。

これまでのクラウンと違うのが、警察庁による「環境に配慮した電動化方針」を受け、初めて4WDハイブリッドタイプも採用されている点です。今後、日本のパトカーはハイブリッド、もしくはEV化する流れにあるようでして、その動向には注目です。

この220系が爆発的に増えるまでは、2005年頃より配備された通称“ゼロクラ”こと180系や200系が配備されていました。もちろんまだ現役にあり、特に首都圏以外の警察本部では、まだまだ見かける車種です。さらに地方の警察署では、その前の170系が現役であるケースもあります。

クラウンのセールスコピーは「いつかはクラウン」でした。見た目の内装もゴージャスであり、1度は乗りたくなる、そんな車を目指しました。

警察署に配備されている車両には、ルーフトップに昇降型の赤色灯を搭載し、道路上での活動の際には、後続車等に目立つ用に上げて使う。

もちろん、クラウンのパトカーだけでなく、かつてはセドリック(Y31)やマークⅡ(70系)等のパトカーもかなりの数を見かけたものですが、日本警察では「いつものクラウン」となってしまいました。

皆様も街に出てパトカーを見つけてください。レアキャラとなった180系を見かけたらその日はラッキーかもしれません。写真に収めたらいいことあるかも。

東京湾岸警察署から出動する警視庁の警ら用クラウン180系。
  • 軍事フォトジャーナリスト.。1975年東京生まれ。日本写真芸術専門学校卒業。講談社フライデー編集部専属カメラマンを経て軍事フォトジャーナリストとなる。主として自衛隊をはじめとして各国軍を取材。また最近では危機管理をテーマに警察や海保、消防等の取材もこなす。夕刊フジ「最新国防ファイル」(産経新聞社)、EX大衆「自衛隊最前線レポート」(双葉社)等、新聞や雑誌に連載を持つなど数多くの記事を執筆。そのほか、「ビートたけしのTVタックル」「週刊安全保障」「国際政治ch」等、TV・ラジオ・ネット放送・イベントへの出演も行う。アニメ「東京マグニチュード8.0」「エヴァンゲリオン」等監修も行う。写真集「陸自男子」(コスミック出版)、著書「なぜ自衛隊だけが人を救えるのか」(潮書房光人新社)「試練と感動の遠洋航海」(かや書房) 「がんばれ女性自衛官」 (イカロス出版)、カレンダー「真・陸海空自衛隊」、他出版物も多数手がける。YouTubeにて「KIKU CHANNEL」を開設し、軍事情報を発信中
  • https://twitter.com/kimatype75

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