限られたスペースの中に必要な情報が凝縮されたラベル。それは軍が開発に全力を注いだことを示す品質保証書であると同時にフライトジャケットのアイデンティティーでもある。
フライトジャケットのラベルにはサイズ、メーカー、といった市販のジャケットにも見られる表記のほかに、ストックナンバーが記されたものがある。このナンバーを見れば、ジャケットの型式だけでなくサイズまで分かるようになっているので、管理上のミスはそうそう起こらない。もっとも注目すべきは「U.S.PROPERTY」という表記で、背中にド派手なペイントが施されていたり、無数のオリジナルパッチが付けられていたりしてパイロットの体の一部と化してしまったジャケットも本来は貸与と返納を前提とした軍の所有物であることを思い出させてくれる。
国の予算で製造されたことを示すコントラクトナンバーからは製造年を割り出すことが可能なためコレクターはこのナンバーの解読に血道を上げ、横流し業者はこの部分だけ黒く塗りつぶして、いつの在庫分かを分からなくさせている。軍への納入メーカーが製造する市販のフライトジャケットには軍用そっくりのラベルを付けて、その品質に説得力を持たせる例まであり、フライトジャケットがフライトジャケットたる所以は、そのラベルにあるといっても過言ではない。
mono Archives[モノ アーカイブス]とは
アーカイブスは記録をため込んでおく場所。そのくらいに考えていたのだけれどそうではなかった。古くさいイメージがあったのだれど、それもちがっていた。高尚で、縁遠いなどと、いくつもの思い込みを片づけてモノ目線で見たアーカイブスはナイスだった。モノそのものがアーカイブスだとわかったからだ。これほど面白い入れ物はないというワケで、これより動画版 mono archives[モノ アーカイブス]始動!
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