石井食品は、国民食的お惣菜「おべんとクン ミートボール」を製造・発売(本社:千葉県船橋市)する会社だ。1974年(昭和49年)の発売から2024年で50周年!! そんな石井食品の前身は、食品会社とは全くの異業種、電気器具の修理工場がスタートだ。1946年大きな火災で全てを失うも、当時在籍していた約100名の社員とともに、東京湾、船橋エリアで収穫される海の幸「海苔」を活用し、1946年(昭和21年)佃煮の製造販売をスタートさせ今に至っているのだ!!
発売当時(1974年)のレシピ(スープ)は、料理人の陳県民(ちんけんみん)さんの指導を受け、トマトベースの酢豚味でスタートしたのだ!!
※1972年発売当時のイシイのミートボールパッケージ
八千代工場に潜入!!
石井食品は全国に3拠点の工場で、ミートボールを始め数々の食材メニューを生産しているぞ。八千代工場(千葉)は関東・東海・東北・北海道まで、京都工場は関西を中心に中国・四国地方、唐津工場(佐賀)は九州・沖縄をカバーしているのだ。そして、ここ八千代工場(設立1961年)が、コロナ禍で一旦中止になっていた「工場見学会」を4年ぶりに再開! モノ・マガ編集部は早速、ミートボールの製造工場を見に行ってきたぞ!!
「持続可能な食品企業・ビジネスの構築」。美味しく・安心・安全なものを家庭に届けるだけではなく、その商品を生み出す生産者ともつながりを持ち、地産地消による地域循環型のプロジェクトを推進しているのだ!! もちろん、石井食品の製造過程では食品添加物を使っておらず、素材の味を大切にしている。
お話を頂いた商品価値創造部・住谷 弘行(すみたに ひろゆき)さんは社歴47年目のレジェンドだ!!
圧巻のミートボールライン
工場の敷地面積は5万6700㎡、東京ドームとほぼ同じ(若干広い1.21倍)中で、常時160~200名のスタッフの手によって、美味しいミートボールは作られているぞ!!
X線異物検査
正しい品質の原材料の確認と、肉の骨他、異物混入の検査を実施。
鶏肉は岩手の国産のみだ。
ミンチに形成
異物混入をクリアした肉ブロックをチョッパーでミンチ状に形成。
混合機で撹拌(かくはん)
刻んだ玉ねぎとミンチ肉、そしてイシイ専用のパン粉をここで撹拌だ。その日の気温や湿度、天候によって撹拌の度合いが違う、まさにオペレーターの腕の見せどころだ。もちろん、玉ねぎも北海道などの国内産。
ミートボールの揚げ
一口サイズに形成されたミートボールをここで素揚げする。素揚げしていることを初めて知ったぞ。
ソースの調合
調味料に、イタリア産のトマトペーストを投入。ここでもオペレーターの味覚の経験が試される腕の見せどころだ。
封入
工程を終えたミートボールとソースをパッケージに調合。生産21万食/1日、のハイスピードだ。密閉後、高温で殺菌後、冷却される。
梱包
出来たてのパッケージを1袋ずつ手作業で梱包。品質管理されているロッドナンバーのチェックを、ここでも人の目を通して確認する徹底ぶり! 梱包の段ボールを開梱するときは販売の陳列棚の前だ!!
出来たてのミートボール
機械化、AIロボットが管理する工場で、人に頼る工程が数多くあるイシイの「おべんとクン ミートボール」。すべてを機械に任せない手作り感満載のそれは、やっぱり美味しい。特に揚げたてミートボール※は、肉の旨味が楽しめるのだ。素揚げミートボールがあれば自宅でオリジナルスープで楽しむことも可能。八千代工場の見学は予約(HPから)すればOK!! ただ、定員30名なのでちょっと倍率高し。当選すれば必見の価値ありツアーになること間違いなしだ!!
※石井食品の直売所・公式通販・冷凍自販機(本社・八千代工場)のみで販売中
石井食品
ブランドコミュニケーション部
黒飛 芙美恵(くろとび ふみえ)さん(左
坂本 梨名(さかもと りな)さん(右
石井食品を熟知する二人。目標は次の50年だ!!