「新たに新連載として「家電スタジアム」が始まります。スタジアムとは「競技場」、そしてエンターテインメントの空間です。ここでは家電をエンタメと捉えて、製品情報を伝えるのはもちろんのこと、その家電がどう楽しいか、生活が楽しくなるかを実際に試して行きたいと考えます」。
さて、コロナ禍に人気を集めている家電の1つがロボット掃除機です。家族の在宅時間が増えると、家の中は散らかり、汚れやすくなりますよね。とはいえリモートワーク中にこまめに掃除するのも大変。だからこそ、ロボット掃除機で掃除の自動化が求められるわけです。
ロボット掃除機の代表格と言えるのが米アイロボット社のルンバ。ウォークマンがカセットステレオの、iPhoneがスマートフォンの代名詞になるように、ルンバはロボット掃除機の代名詞とも言えるプロダクトです。
今回登場したのが新モデル、「ルンバ i3/3+」です。前後編に分けて、詳しく解説していきたいと思います。
クリーンベース付きのエントリーモデル
まずは「ルンバ i3/3+」の特徴と、既存モデルとの違いを解説していきましょう。「ルンバ i3/3+」は現在発売されているルンバの中で上から3番目に位置するモデルです。
「+」はルンバが吸い取ったゴミを一箇所に集められるクリーンベースが付属するモデルのこと。「+」がつかないモデルはルンバのみとなります。
このクリーンベースがあるとロボット掃除機のゴミ捨ては基本的に不要になります。吸い取ったゴミはクリーンベース内のゴミ袋にゴミが集められるので、月に一回程度、ゴミ捨てするだけで良くなるというわけ。ロボット掃除機のダストボックスは小さいので、すぐにいっぱいになるんですが、そのゴミ捨ての手間がないんですよね。
「ルンバ i3/3+」の細かな説明の前にシリーズラインナップを簡単に解説しておきましょう。最上位モデルの「ルンバ s9/s9+」はシリーズ唯一のD型フォルムを採用。カメラを搭載し、室内をマッピングしながら効率よく掃除することができます。続く「ルンバ i7/i7+」はロボット掃除機らしい円形フォルムで、「s9/s9+」と同じく、カメラを搭載するモデル。部屋をマッピングして掃除することができます。このほか、下位モデルとして、「e5」や「647」がラインナップしています。
今回登場した「ルンバ i3/3+」はフロアトラッキングセンサーにより部屋を認識して掃除する仕組み。掃除の仕方はカメラを搭載する上位モデルと同じで、部屋の端からまっすぐに掃除を行い、壁や障害物に接すると少しずれて折り返していきます。
ルンバというと部屋をランダムに動くイメージがありますが、この「ルンバ i3/3+」より上位のモデルは部屋をまっすぐに規則正しく走行して掃除します。
さらに、ルンバシリーズ共通の特徴が、ゴミの吸引口にゴム製のデュアルアクションブラシを採用すること。起毛のブラシではないため、髪の毛などが絡みにくく、大きなゴミから微細なゴミまで、効率よく吸引できます。メンテナンスしやすいのもポイントです。
上位モデルとの違いはマッピング機能
上位モデルと「ルンバ i3/3+」の最も大きな違いはマッピング機能の有無です。「s9/s9+」、「i7/i7+」はカメラを搭載しているため、スマホアプリ上に部屋の形状を表示することができ、そのマップをもとに、キッチンだけ、リビングだけを掃除するといった細かな設定ができます。「ルンバ i3/3+」はその機能を搭載していません。そのかわりに、掃除性能はそのままに低価格になっているというわけです。
クリーンベースが付属しない「ルンバ i3」なら6万9800円(オンラインストア価格)。
「ルンバ i3+」は9万9800円です。さらに、2週間の試しコースは3980円、 月額3080円で使えるサブスクリプションプランも用意されています。
後編では実際に「ルンバ i3/3+」を使って部屋を掃除してみたいと思います。