ファッションモデル山下晃和の偏愛モノ図鑑100メモリアル 祝100回記念北海道キャンプツーリング・後編

1.DUCATI Scrambler NIGHTSHIFT 他

いよいよ偏愛モノ図鑑も第100号の後編。ドジャースの大谷さんには遠く及ばないが、モデル業、ライター業、パーソナルトレーナー業の三刀流(低空飛行で)を継続できているのは、ひとえに読者の皆さまが支持をしてくださっているからこそ。今回は、100回記念回の後編として、19歳の頃からずっと好きな「旅」について書きたいと思う。今夏、モーターサイクルで北海道へキャンプツーリングに行ってきたので、相棒のDUCATI Scrambler NIGHTSHIFT、厳選したキャンプ道具、北海道への偏愛っぷりを語りたい。

私は、北海道キャンプツーリングを愛している。なぜこれほどまでに惚れ込んだのか?

気温14℃の朝、涼しいを通り越して寒いと感じた北海道

そもそも生まれて初めて行った北海道はアルバイト先の仲間と行った札幌と羊蹄山だった。5月の羊蹄山は雪がまだ積もっていて、残念ながら登頂はできなかった。軽アイゼンが無いと登れないという判断から。モデルとして仕事が安定してきてからは、登山雑誌、自転車雑誌、モーターサイクル系雑誌、カタログ撮影、WEB撮影、ライターとしての取材などで頻繁に訪れるようになった。そして、26歳の時にYAMAHAのTW225で林道日本一周をした時に宗谷岬まで行くこともできた。しかしながら、取材や撮影でまったく行かなかった場所が今回の東部にある根室、納沙布岬だ。最後の最後まで美味しいところを残しておいたのかもしれない。

百人浜オートキャンプ場から強風で有名な襟裳岬に寄って、さらに東へ行くと暑さはだんだんと消えていき、朝晩だけでなく昼も涼しくなっていった。これこそが道東の夏である。海沿いの国道336号線、通称黄金道路は右手に美しい海を見ながら快走。信号もほとんどないので、距離が稼げる。ガソリンスタンドが無いと不安になるが、それ以外は無心でスロットルを開けられ、北海道の壮大な自然に没頭できる。仕事のことや将来のことで悩んでいても、何もかも小さなことのように感じてくるから不思議だ。

今回の厳選したキャンプ道具類。左上段から右へ。ファイントラックのYAMAP別注ポリゴンライトジャケット。ホバーライトのスポークknogのライト。mont-bellのサンダル。ヘリノックスミニチェア、ナンガのミニマリスム180。オルトリーブのバックパック。GARUDのクッカー、イズミのシェーバー、SOTOのガソリン携行缶、クライミットのマット、モバイルバッテリーを入れたシンプリーワンダフルのダイニーマ素材バッグ、PUEBCOの化粧ポーチ、ナルゲンボトル、THULE のガジェットバッグ、衣類バッグ、コミネのレインモッズコート、キャリーザサンLEDランタン、PUEBCOのお風呂セット。

厚岸町にある筑紫恋キャンプ場に到着するとすでに数名のキャンパーがそれぞれテントを設営していた。1泊330円。キレイな芝生が広がるフリーサイトとコテージのみ。夕方からブンブン飛び回るブヨに首の後ろをやられたが、町から近く過ごしやすいキャンプサイトだった。バイクで5分ほどのところにセイコーマートもある。テントはパーゴワークスのニンジャテントだ。

ここで、師匠タツさんとそのご友人の3名と待ち合わせて、豪快な牡蠣のバーベキューをいただいた。じつはみんな自転車が好きなメンバーだったが、モーターサイクルで北海道の厚岸に集まるというのがまた面白い。美味しいキャンプご飯と楽しい時間だった。きっと生涯忘れることはないだろう。

道東の最東端納沙布岬へとスクランブラーを走らせる。道道44号線は、途中の温根沼IC~根室ICが高規格幹線道路として整備され(2020年)、有料道路かと思いきや無料で通行でき、ようやく根室の表記が見えてきた。そして、根室駅付近でロシア語の看板を発見! ここが北方領土に近いことを実感できた。

根室には多くのロシア語表記を見かける

根室を抜けると緩いアップダウンとワインディングが続き、建物が少なくなっていく。通学中の子供たちが歩いている姿が見える。道道35号線の南側からアクセスし、いよいよ東端へと到着する。乾いた風はやや強く、青空ではなかったものの、灯台の小屋から窓を開けると海の先に北方領土が見える。今もロシアは戦争をしている状況で、複雑な気分になったが、いろいろ考えることは止めて、鳥のさえずりに耳を済ますと、納沙布岬も北方領土も地球の一部で、まわりは美しい海であることは間違いないと思った。目標だったゴール地に着くと、なんだかホッとした気分に浸ることができた。

真駒内滝野霊園にある頭大仏殿へ

納沙布岬を折り返し、筑紫恋キャンプ場にもう一泊した後、苫小牧港まで戻る。帰りは高速道路を使ってショートカットし、最後に見たかったのが頭大仏殿だ。真駒内滝野霊園の中にあり、2016年の7月に世界的な建築家として知られる安藤忠雄氏が設計した。周りはラベンダーに囲まれていて、ストーンヘンジ、モアイ像が出迎えてくれるなんとも不思議な霊園。なんとなくご利益はありそう。僕の少し前にハーレーダビッドソンのグループが居て、モアイ像前で記念撮影をしていたので、僕もマネをさせていただいた。

霊園から苫小牧港までは高速道路を使って約1時間だが、最後の最後に大雨に降られ、びしょ濡れに。ゲリラ豪雨だったためレインコートを着ることができず。もう少し早めに調べていれば良かった。

帰りのフェリーは、19時間15分と約1時間半ほど長くかかる。コンフォートというコンパートメント付きのベッドにしたが、雑魚寝部屋でも良かった。ゲストハウスとか、安宿とかそういったバックパッカーが好きそうな宿泊スタイルは貧乏旅行をしていた頃を思い出してなんだか好きなのだ。

今回の北海道は、今まで行ったことがなかった道東を狙ったが、これで北海道全土を走ったことになる。やはり自分で旅を体験すること、目の前に広がる景色を全身で感じることが改めて重要だと分かった。今回は100回記念で旅記事になったが、これからも旅を通して、自分が好きなアイテムを紹介していきたいと思う。

商船三井さんふらわあ

価格:8万8000円(往復料金、大型自動二輪積載料金)

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  • 本業はファッションモデル(タイクーンエージェンシー)。自転車、バイク、クルマで旅をしながら旅の素晴らしさや旅に最適なアイテムを紹介するトラベルライターとしても活動。地方自治体サイクルマップやWEBで連載ページを持つ。 趣味は、旅行、キャンプ、草野球、オフロードバイク、自転車全般(ロードバイク、MTB、ランドナー、小径車)、トライアスロン、トレイルランニング、登山、パックラフト、サーフィン、スニーカー収集、NEWERAキャップ収集、ウエイトトレーニング、読書、インドカレーの食べ歩き、MLB観戦など。  スポーツトレーナーの資格はNASM-PES、小型船舶一級免許、小型特殊船舶免許、大型自動二輪免許、JCTA認定自転車ツアーガイドなどを持つ資格マニアという一面も。かつて、海外30か国以上を自転車で旅したこともある放浪癖あり。好きなファブリックはキューベン、好きな金属はスカンジウム、好きな筋肉は三角筋。20代の頃は某アウトドアショップでバイトをしていた経験も。
  • http://akikazoo.net

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