おめでとう! マツダ・ロードスターは35周年!! 〜メディア対抗ロードスター4時間耐久レース〜 前編

BGMは中島みゆきで

伝統の一戦。例えばレアル・マドリード-FCバルセロナやプロ野球の巨人-阪神戦、大学対抗の慶早戦などなどカードを聞いただけでワクワクしそうなモノばかり。メディア対抗ロードスター4時間耐久レース(以下、4耐)も年に1回開催される伝統の一戦だ。4耐は今年で35年目を迎えたレジェンドレース。そしてそれは普段は取材する立場のメディアが目を三角にして、昨日の敵は今日も敵のように戦うレース(表現に誇張あり)としても知られる。しかしながら主目的はレース体験を通じてモータースポーツの魅力や楽しさを発信し、日本の自動車文化の成熟へ寄与すること。そんな伝統あるレースに本webの動画チームとタッグを組み、チーム「モノ・マガジンTV」として参戦!! 未知の領域に挑む気分は「プ●ジェクトX」なのだ。

あなたも買えるレーシングカー

4耐のクルマはもちろん、ロードスター。この車両は何かトクベツ仕様になっているのかと思われがちだけれど、2024年度からの車両は「ロードスター・パーティーレースIII」の車両規則に則ったモノで1.5リッターのエンジンは市販車と同一。つまり、クルマ自体はマツダのディーラーで購入可能なNR-A(306万4600円〜)になる。昨年までは助手席や一部の内装材が省かれたいかにもなレース仕様だったが、今年は前述の通り。これにロールケージやレーシングシート、6点式のシートベルトなど安全装備を装着。しかしながらそれらで武装したロードスターはいかにも戦うための雰囲気満点。貸与されたこの車両にオリジナルラッピングを施して完成! となる。

オリジナルマシンの製作に当たってはカッティングシートでデコレーション。しかしながらクルマ全体を包み込むようなことはなかなか難しく、「あちゃー、空気が入った」とか「破けたァ」とあちらこちらから声が。それでも楽しそうにみんなで作業する雰囲気は「年に一度のお祭り」の異名を持つ4耐ならでは。

強力助っ人現る!

茨城県下妻市。のどかな畑が広がる中にサーキットはある。この風、この匂いこそ筑波よと言いつつピットに。そこには我らがチーム「モノ・マガジンTV」号、ゼッケン119番が待っていた。

ここでチームスタッフを紹介すると、本webTV、哲ジイでお馴染みのレジェンド、津川哲夫さん。本誌のアートディレクターを勤めるかたわら、クラシックミニのレースで活躍中の若山トシオさん。レポート役のボンクラ筆者、そして助っ人ドライバーにはなんと元フォーミュラ・ニッポンやスーパー耐久で著名な石川朗さんとまるで「豪華おせち和洋中セット」みたいな筆者以外豪華な面々。

チーム監督は編集部から松浦さんご夫妻、メカニックは谷古宇さんを筆頭に某メーカーの福田さんに佐々木さん、撮影には若山さんと万全の体制。

初日の練習走行が始まり各チームコースイン。我らも哲ジイ、若山さんの順でクルマとコースを確かめるように走る。いよいよ筆者の番。「ウンノ行きまーす!」と白い悪魔を操るアムロ・レイのごとくコースイン。サーキットで乗るロードスターは超絶楽しい。クルマの挙動がひとつひとつ伝わってくるし、自分の意思がクルマに直結している。まさに人馬一体。気になっていた今年から変更されたカーボンニュートラル燃料だが、ガソリンと変わらず大きなパワーダウンも感じなかった。メーカーの垣根を超え、サステナブルなモータースポーツの発展、未来のためにというフロントフェンダーに輝く「共挑」のスローガンは伊達ぢゃあないってことだ。

「コーナー進入で制御が介入して加速が制限されるのはちょっと」とかカッコつけて車両制御であるDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)などオフにできる電子制御は全オフで走行していた筆者。周囲の予想通り最終コーナーで盛大にスピンしまして、コースアウト。赤旗中断の張本人に。他のチームの練習時間を削ってしまい、この場をお借りしてお詫びする次第。気まずい中、暖かく迎えてくれるチームはまさに紳士のスポーツマンシップ。

そんな初日のシメは場所をホテルに移しての4耐35周年を記念したパーティ。前夜祭というとアメリカズカップかモナコGPかという気分。各チーム参戦に向けた意気込みを語り、初参戦となる我らが「モノ・マガジンTV」は哲ジイが挨拶。

来年は家族で来よう!

いよいよ大会当日。「メディア対抗」と謳うから業界のヒト以外は来れないのか、ということはまったくない。ここは声を大にして言いたいゾ。イベント盛りだくさんなのが4耐のいいところ。コース内はロードスターのワンメークレースはもちろんだが、もっと身近にモータースポーツを楽しめるイベントも。やっぱりサーキットは走ってみたいけど敷居が高すぎて。そんなアナタの希望を叶えてくれるのがマツダファン・サーキットトライアルだ。これは公道を走れるマツダ車ならノーマルでもチューンドカーでも参加可能で、決められた時間内で1周のタイムを競うモノ。30を超えるクラス分けがされるのでビギナーにも参加しやすく、モータースポーツの敷居を下げ、身近に体感できるようにライセンス不要のクラスもあるのが特長。クルマの挙動を自車で体験すれば安全運転にも役立つはず。

さて、会場はコースだけはない。広島のおたふくソースによるお好み焼きの試食コーナー(試食であるから無料!)を筆頭に広島特産品や広島でしか買えない限定品を扱うHiroshimaマルシェなどマツダと広島の相思相愛が感じられるブースのほか、筑波サーキットを小さくしたスロットカーコース、キッズ向けの電動バイク体験コースは家族でも楽しめるし、大きなお友達も満足な大会協賛メーカーのパーツ販売、ロードスター開発ドライバーの視点を体験できるVR、eスポーツステージなどドライバー以外も楽しめる。

パドックでは参加チームによるブースが設けられるところも。そういったブースでは助っ人の現役レーサーと記念撮影できたり普段手に入らないレアなステッカーをゲットできたりするのだが、我らが「モノ・マガジンTV」はなんとオリジナルTシャツをプレザント!! ああ、この激レアTシャツを見せたい! 哲ジイの……と、筆者はここまで言っておきながらてあえて写真を見せないので、ぜひイベントでゲットしていただきたい。

後編に続く
動画もあります

マツダ
ロードスター
第35回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース
ブレインモータースポーツ
ギネスワールドレコーズ


問 マツダコールセンター 0120-386-919
B-Sports受付ダイヤル 03-5487-0735(マツダファン・サーキットトライアル)

  • 自動車ライター。専門誌を経て明日をも知れぬフリーランスに転身。華麗な転身のはずが気がつけば加齢な転身で絶えず背水の陣な日々を送る。国内A級ライセンスや1級小型船舶操縦士と遊び以外にほぼ使わない資格保持者。

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