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1945年創業、練製品をはじめとする食品製造・販売の丸善さんのお膳立てで、2月某日、メディア向けの「チーかま®」試食会に参加してきました。なにゆえ試食会が開催されたのか? それは「チーかま®」が発売されてから55周年を迎えるから。あわせて、3月3日のひな祭りに新商品が発売されるからなんですよ。加えて、山のようにチーかま®トリビアを伺ってきたんでレポートします。
※画像をクリックすると拡大表示されます。
チーかま®という名は・・・
それでは、試食会のレポートをスタートするんですが、試食を始める前にチーかま®の秘密についてご開示がありましたんで、そちらの方からはじめましょう。
まず、下の画僧をご覧ください。指先部分に注目です。
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丸善の社員の方たちの名刺の裏です。55という数字がチーかま®で表現されてるとこが、実にいいですね。
そしてこちらの画像も指先に注目!
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試食会で使用された55周年記念コースター。
どちらにも「チーかまと呼べるのは丸善だけ」と書いてあるのがわかりますね。
これが意味するところは、「チーかま®」というのは丸善さんの登録商標なんですね。まあ、Ⓡがついてますから、察しのいい人は端からおわかりだっったと思うんですが・・・。
それにしてもですね、丸善の社員さん以外のすべての日本人は、チーズが入ったスティック状のかまぼこをひとくくりに「チーかま」と思っているんじゃないでしょうか。すでに一般名詞レベルで浸透しちゃってるんで、いたしかたないことではありますが、正式名称としての「チーかま®」は丸善さんだけ、ということは覚えておいてください。
ネーミングの由来に関しては察しの悪い人でも想像がつくと思うんですが、あえて説明すると「チーズ」+「かまぼこ」=「チーかま」です。
そして、この「チーかま®」という商品名は日本ネーミング大賞2023のレジェンド賞を受賞してるんだそうです。
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審査委員長、爆笑問題の太田光さんの名前が見えます。
以下は、審査員からの評価コメントです。
◎「機能をそのまま名前にした、発明的なネーミング。商品の独自性が名前のカギになっている」
◎「子供にも認知しやすく、圧倒的にわかりやすい発音」
◎「チーズと、かまぼこでチーかま。文字面もいいし、覚えやすい」
◎「シンプルで強いネーミング。ほぼ一般名詞」
さすがレジェンド賞ですね。とにかく、登録商標だということをお忘れのないように。
55年という歴史
次はチーかま®の歴史について教えていただきました。ここでみなさんにお見せしたいモノがあります。ハイ、チーかま®年表です。
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センターにドーンとチーかま®が。うーん、グッとくるデザインです。
この年表をご覧いただければ、歴史についてはOKということにしたいんですが、ちょっとだけ補足します。
チーかま®誕生秘話というやつです。その発端は今から50年以上前、当時の丸善の研究員さんが、ドイツのソーセージに関する文献資料から「ソーセージの中にチーズを入れたもの」があることを知ったこと。その発想に着目し、日本の伝統的な食品である「かまぼこ」にうまく応用できないかと試行錯誤します。
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チーかまの開発者、村上 清さん。
1968年に前身商品である「おらが幸」が発売されます。イメージ寄りのネーミングですね。わからなくはないんですが、インパクトに欠けます。形状もスティックではありませんでした。
1970年、ついに食べやすいスティック状になったチーかま®が誕生します。当時、魚とチーズの栄養を手軽に摂ることができるという評価から、学校給食にも採用が始まったのは年表にもある通り。1975年にはチーかま®が登録商標に。
チーかまの日
ここで、また先ほどの55周年記念コースターをご覧ください。
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改めて指先部分に注目を。ちなみに真ん中のQRコードはチーかま®のInstagramに飛びます。
「11月13日はチーかまの日」と印刷してあるんです。こういうときって、語呂合わせを考えますよね。「1113」だから「いいいみ」つまり「いい味」じゃないかなとか。あれっ、そうすると「い」がひとつ多いから、11月3日か1月13日の方がいいよな。とすると・・・などと頭を悩ませていると、丸善の社員さんから説明がありました。
「11月11日がチーズの日。そして11月15日がかまぼこの日なんです。だからその真ん中の11月13日をチーかまの日にしたんです」。
なるほど、ずいぶんちょうどいい日があったもんだと納得しますよね。
ついでにチーズの日とかまぼこの日の理由を調べてみると、11月11日は覚えやすいからだそうで、11月15日は1115年に祝宴の膳に初めてかまぼこが出されたことにちなんで、「1115」を「11」と「15」にわけたからだそうです。
ひな祭りに新商品
来る3月3日に店頭発売される新商品がコチラです。
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丸善「チーかま3本束」標準小売価格330円
弾力豊かなかまぼこの食感と口どけのいいチェダーチーズ(10%配合)の絶妙なバランス。1970年発売のロングセラーシリーズを3本束にしてます。チーかま®には細いタイプもあるんですが、コチラは直径約20mmの太いタイプです。長さは約220mmで、1本約50g。食べ応え感ありありのサイズと重量ですね。常温保存で120日なんで、防災食品としてローリングストックするのもありです。個包装なんで携帯に便利だし、みんなでわけやすいという利点もあります。
使用しているチェダーチーズは、製造工程で熱を入れたときにとろけてしまわず、口の中でまろやかにほどよく溶け出す、チーズメーカーと共同開発した「チーかま専用チーズ」です。
そして、かまぼこの主原料となっているのが、100%天然のアラスカ産スケソウダラ。パッケージにある原材料名にも「すけそうたら」ときちんと表示されてます。類似品だと「魚肉」と表示されているものが多く、ここには強いこだわりが感じられます。さらにパッケージには「アラスカ産シーフード」のロゴも入ってます。
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カルシウムも豊富です。
パッケージに「たんぱく質5.2g」とありますが、スケソウダラに含まれるたんぱく質は良質なことで知られており、「筋肉の疲労回復を助ける」「強い筋肉をつくるのをサポートする」「筋肉量を増やす」などの効果が実証されているそうです。
こうなるともう、チーかま®を食わない理由がないでしょう。
ビリーくん登場
そして試食会がスタートするんですが、その前にアラスカシーフードマーケティング協会さんより55周年のお祝いに丸善代表取締役社長の原壮太さんへ花束贈呈です。
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後ろにいるのは、アラスカシーフードマーケティング協会の日本オリジナルキャラクター「サステナビリー」、愛称は「ビリー」くんです。
ちなみにビリーくんのプロフィールは、アラスカシーフードマーケティング協会によると以下の通りです。
◎100%天然でサステイナブルなアラスカシーフードを愛するアラスカの漁師
◎とーっても愛妻家
◎いまの奥さんを巡ってライバルと競った際に片目を負傷したが、「愛を証明する勲章」としてむしろ誇りに思っている
◎趣味はカラダを鍛えること!これも奥さんを守るため
アラスカ産シーフードはかけがえのない資源を継続して定受するため、常にサステナビリティを意識し、実行した漁業を行なってます。アラスカにおける漁業規制はすべて生態系を守るためのもので、加えてアラスカには「絶滅危惧種」として指定されている魚種はないそうです。
その宣伝マンとしてビリーくんが誕生したワケです。
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試食Part1 フレーバーのラインナップ
試食会は3つのパートにわかれてました。まずは限定フレーバーコーナーからです限定フレーバーは季節モノで、通年全商品が食べられるワケではないことを最初にお断りしときます。
この日用意していただいたのは、「富山湾白エビ入り」、北海道クリームチーズ使用の「クリーミーチーかま」、「からし明太子入り」、「瀬戸内レモン味」、「えだまめ風味」、「紅ズワイかに入り」の6品。
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どれも個性的で、ひと通りおいしいんですよ。でも、個人的には「えだまめ風味」と「紅ズワイかに入り」が抜きん出てまして、どちらもしっかり「えだまめ」と「かに」の風味がするんで、酒のあてにしたいトップ2でした。そう感想を言うと、このふたつは社内の試食会でも無くなるのが早いと言うことだったんで、そんなにズレたこと言ってないなと少し安心しました。加えて「えだまめ」の方は生産が追いつかないほどの大ヒットフレーバーだそうです。
特に女性に人気があるのが「瀬戸内レモン味」だそうで、風味の爽やかさにかけてはいちばん。
「からし明太子入り」も酒のあてには間違いない味なんですが、開発部の方によると味付けには某棒状の人気菓子の明太子味を意識されたんだとか。
「クリーミーチーかま」は小さなお子も喜んで齧りそうな、やさしい味わいでした。これだけ包装が透明でないのはどうしてか聞いてみると、「この商品は筒状のかまぼこの真ん中にチーズを入れている。透明な包装にしてもかまぼこスティックにしか見えないので、パッケージでその構造やチーズの由来を表現した」とのことでした。
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もうひとつ、この日用意されていたフレーバーではないんですが気になるのがあったんで、聞いてみました。
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試食会に用意していただいた資料の一部です。すべてが現行品というワケではありません。
この資料を見たら、みなさんも気になりますよね。そう、左下のやつです。
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いちご味!!!
すでに過去のフレーバーとなってしまっているようなんですが、売れ行きはどうだったんでしょう。聞く前からわかっていそうなもんですけど、あえて聞いてみました。
その答えは「甘〜いチーかまなんです。なんで、お店によっては駄菓子のコーナーに置いてくださったりして、そこでは意外ですが結構売れたんですよ。でも、普通の食品コーナーに置かれた店ではまったく売れませんでした。ちょっと尖らせすぎましたね」。
試食Part2 チーズとかまぼこの秘密
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2つめのパートは、チーズとかまぼこをあえてわけた状態でたべてみるという、少し実験的な試食でした。コクのあるチーズと淡白で弾力豊かなかまぼこが合わさることで、お互いを引き立ててはじめてチーかま®というおいしさが生まれるということを実感する試食です。
で、実際にバラバラに食べてみると、おいしくないことはないんですが、チーかま®の持っているポテンシャルには到底及びません。55年前の開発者に感謝です。
試食Part3 チーかまを料理する
最後はカウンター席で天ぷらが上がるのを待ちます。丸善の社員さんがチーかま®に紫蘇を巻いて、揚げてくれてるんです。
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熱が入った感じが、スティック丸齧りとはまた違う味わい。ノリで巻いて揚げるのもいいかも。
揚げたてをいただきました。サクッとした衣の中にあの弾力。チーズは先の説明通り、揚げたてでもとろとろになっておらず、口の中でやんわり溶ける感じです。これで酒があればと思っていたら、ノンアルですが、ビールまで出してくれたのには感謝しかありませんでした。もしも、ノンアルでなかったら、もっと感謝しかなかったでしょう。
というワケで楽しい試食会レポートでした。
チーかま®55周年、おめでとうございます。そして、新たなフレーバーにも期待してます。
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