

ドイツが世界に誇るスポーツカー、ポルシェの356と964という2台のクラシックなモデルを所有し、カーライフを満喫しているタミー・オガラさん。クラシックなポルシェを選ぶ理由をはじめ、クルマとの付き合い方、そしてそれぞれの車両の魅力について話を聞いてみた。
写真/Vincent Prat(PORSCHE 356) 青木健格(PORSCHE 964) 文/安室淳一

Owner:
タミー・オガラさん
2011年にアイウェアカンパニー「The Light」を立ち上げ、デザイナー兼オーナーとして数々のブランドを世に送り出している。ACクルマはポルシェ356と964のほか、ベンツのゲレンデとトヨタのハイラックスGRも所有する。
クルマは僕の人生に必要不可欠な存在
生活や仕事にクルマを自然に取り入れ、現在4台のクルマをフル活用しているタミー・オガラさん。そんなクルマ好きのタミーさんにとって、特別な存在となっているのが2台のクラシックポルシェである。タミーさんが所有する356と964はいずれも人気の高いモデルでポルシェ好きにとっても憧れの存在。そんな2台をタミーさんは、356は長閑な田舎道等で楽しみ、また964は山道やロングドライブ等で満喫をしている。
「小さい頃からクルマとバイクは好き。父はジャガーが好きで、その影響もあって自然とクルマも好きに。でも僕はポルシェ派ですけどね。ただ新しいポルシェに興味はなくてクラシックなものが好き」。
現行モデルは電子制御が搭載されていて自分で運転している感覚がなく、乗せられてる感じがするという。
「その点クラシックなモデルは運転をする際にドライバーが色々と意識をしながら操縦をしてクルマを走らせる、その感じが好きで、楽しいんです。また運転していると頭がクリアになるのも良いところ。鯖江に眼鏡の工場があって東京からの往復は約1500㎞、月に3回行くこともありますが、苦になるどころか楽しいくらいです(笑)」
タミーさんにとってクルマは人生の一部のような存在であり、さらにクラシックポルシェは生活を楽しく、豊かにし、また仕事にも良い影響を与えてくれるモノにもなっている。

■ 1962 PORSCHE 356
2年半前にひと目惚れをして手に入れたこの車両は、現在所有する4台の中でもタミーさん一番のお気に入り。このクルマは主にツーリング用として、田舎の長閑な道などを走って、楽しんでいるという。「これは可愛すぎて、売ることはできませんね」と溺愛のタミーさん。

「運転をするときに自分自身が色々と意識をして乗ることが楽しみ」というタミーさん。それ故に新しいクルマよりも旧いクルマのほうが好きなのだという。

現在、タミーさんは2台のポルシェを所有していて、356は旅、964はスポーツドライブとそれぞれのクルマが作られた意図汲んだ乗り方で楽しんでいる。

クルマの調子を保つために近所でも度々乗るようにしているという356。「旧いクルマだから乗っても、乗らなくても悪くはなってしまうんですけどね(笑)」

■ 1991 PORSCHE 964
2017年から乗っているというこの車両は、エレガントな雰囲気を漂わせるブルー&ブルーの内外装が特徴でお気に入り。このクルマは主にロングドライブや山道での走りを楽しんでいるという。「小さな飛行機のコックピットのような感じが好きですね」とタミーさん。

タミーさんがとくに好きだというポイントはフェンダーからリヤにかけての流麗なライン。「このリヤパートのフォルムは最高ですね」その優雅な作りとは裏腹に一度アクセルを踏み込めば刺激的な走りを楽しめるところにも魅力を感じているという。
現代のクルマにはない丸みのある美しいフォルムやメリハリの効いたボディライン、全体的にスポーティかつエレガントな雰囲気をもつスタイルがこのクルマの存在感を高めている。911シリーズの第三世代で多くのパーツが新設計となっているのも魅力。

フロントフェンダーの延長線上にヘッドライトを備え、可愛らしさとともにスマートな格好良さも備えているフロントマスク。

しっかりと手入れが施されているのが伝わってくるクラシックな雰囲気と美しさを備えたインテリアは上品なブルーカラーもポイントとなっている。

カレラ2の“2”は2WDを意味している。

楽しく走ることを大切にしているタミーさん、ノーマルハンドルが少し扱いずらかったことからコンパクトなレース用のハンドルに変えて、スポーティな走りを満喫している。