wmonoという名のタイムマシン 43年前に創刊、昭和58年5月のモノ・マガジン(11号)

2025年4月11日現在、最新号は957号。昭和から令和へと続く『モノ・マガジン』です。あと43号だせば、なんと1000号。目指せ1000号!!! ってなワケで、昭和57年に発行した創刊号から1号ずつ順繰りに見直していこうというこの企画。1000号が出るまでに終わってるのか、どうなんでしょうか。
ちなみに昭和58年5月の出来事はというと・・・
◎『スター・ウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還』公開
です。

※画像はクリックすると拡大表示されます。

ハイ、これが10号の表紙です。アウトドア特集なんで、右下に大きく写っているのは箱ストーブの名品、手のひらにのるコンパクトサイズのガソリンバーナー「オプティマス8R」。2005年に生産終了。ビンテージギアとして今でも人気があります。今買おうとすると、安くても2万円以上するようですが、当時は1万500円は買えたんです。いい時代でした。

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めくってひとつ目をとばして、ふたつ目の広告がこちら。AKAIのコンピュータライズド・コンパクトコンポ「プロパティ」です。当時を知る人にとっては、とてつもなく懐かしい製品だと思います。AKAIさんはすでに無くなっちゃってますんで。キャッチコピーは「いい音、エンドレス。」。この頃はキャッチコピーの最後に「。」を付けるの、ほんと流行ってました。

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目次です。右のページは、ELEHOBBYの「MOVIT(ムービット)」の広告です。説明によると「ムービットファミリーは、電源の入切→リモコン指令→パッシフセンサによる命令実行→アクティブセンサによる動作制御→メモリによる記憶・命令反復→マルチセンサ+マイコンによる高教育化・・・・・・というように「進化論」によって進化中です。(改行)これからの予定は、サーキュラ走行メカをラジコンで制御する「サーキュラ」などのMOVIT-1タイプ、それにマイクロマウスタイプのMOVIT-2 などスーパーメカトロモデルが誕生をまっています。」とのこと。「進化論によって進化中」というのが、ちょっと難しいです。

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で、記事の今号も初っ端は「LINE・・UP」。19ページで15アイテムを紹介してます。そのラインナップは、「★すべてのAVを集約した2万ドルのメディアルーム」「★突然の地震に備えて灯りと情報を提供する地震ラジオ」「★本物志向の男に贈るレッドヘッド・ハンティングコート」「★超立体TVゲーム『ゼビウス』の攻略方法はこれだ!!」「★音楽がアウトドアに飛び出した! フィールドコンポ」「★なんと60億円の保険が付いている防弾チョッキ登場」「★あの新素材セラミックがついにゴルフクラブも変えた」「★面倒なテープ起こしも早聴きテレコでタイム半減!」「★香りが目で楽しめるサイフォン式芳香剤ファミレド」「★持っていたいけど使いたくないシートベルトカッター」「★バイクウェアもカジュアルに変身。’83春ヤマハの新作」「★厚生省はNOの回答・・・幻の妊娠テスター『アンサー』」「★泥棒さんも真ッ青のHDな錠前アメリカンロック!」「★米軍で18年間も“最新”を守り続けるM65ジャケット」「★ビジネスマンに強い味方。バッグに変身するスーツ」。

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ガジェット製品がてんこ盛りの「MONO FLEA MARKET」。双眼鏡とドッキングしたカメラとか、ワイパー付きのメガネとか、ピストル型の歯ブラシとか、パイナップルのかたちをしたトロピカルライトとか、ヘルメットの形をしたボトルキャップとか・・・いや〜楽しい、楽しい。

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「世界のデザイン」で今回紹介しているのは、「トロン」や「ブレードランナー」などの映画でプロダクションデザインを手がけたシド・ミード。今の若い人で「ブレードランナー」を観て「とくに面白くなかった」というのも、これだけいろんなビジュアルが発達しちゃった今となってはわからなくもないけど、当時はほんとに観た人みんながぶったまげていて、実際の世界にまで「ブレードランナー」テイストが侵食してくのを目の当たりにしていたんです!!

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「海外通販ピックアップ」では、通販雑誌『Edmund Scientific』を紹介してます。六角形のツールボックス、バンパー・ステッカー・キット、空き缶・マッシャー、ファイバースコープ、ミュージカル・ホーン、104種の実験ができる化学セット、金属探知機などなど、必要なくても物欲がそそられるモノが、これでもかってくらいぎっちり掲載されてます。

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今回の「WAKU WAKU WORLD ビックリするような珍発明」からは、「ニューヨークのロボット先生」という記事をピックアップ。「ニューヨークはブロンクスにある小学校の名物教師は、リーチムという名の口ポット先生。『ハイヨクデキマシタ、デハツギノモンダイデス・・・・・・』とこのロボット先生、子供たちに質問を浴びせて、解答の正誤をチェックする。7科目の教科書を丸暗記し、組みこんだ質問の解答を教科書どおりに記憶しているとあって、子供たちから大変な人気をあつめている。生みの親は、同校につとめるマイケル ・J・フリーマン先生。私財1,000ドルを注ぎこんで完成したというシロモノ。(改行)フリーマン先生の教え子29人の音声を、すべて記憶しているので、解答も、音声による方式。レシバーの回路は5チャンネルで、同時に5人の子供にしか教えられないが、これは子供たちがロボットに親しみをいだかせるのに適度な回路数とのこと。生身の先生とはちがって、解答をまちがえるとなんども同じ質問をくりかえす忍耐力がある。(改行)操作は夫人で、ときどき夫人が学習をモニターしており、これまでの統計によると1万時間に1度の割にミスはとどまっているという。それでも不充分として、フリーマン先生はミス皆無のロボット先生を、近く組みたてる計画をたてている。また、プログラムは、半年ごとに上級移行して子供たちの学習の進歩をリードするようにしている。」とのこと。ほんまかいな。

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この号から始まった「My Novelty」。ある製品のノベルティグッズ(誌面の表記は「ノベリティ」ってなってます。時代変われば表記も変わる)をまとめて紹介するという企画。キャッチでは「ボク達が欲しかったのはこういうノベリティなんだ」と謳ってます。第1回で取り上げているのは、当時のシティ・ボーイ、シティ・ギャルたちに大人気だったホンダのCITYのノベルティ。ずいぶんといろんなモノを作ってたんですね。そういう時代だったんですね。

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続きまして、特集を紹介しようと思ってたんですが、その前にちょっと特集扉の右ページがインパクトありすぎて、目が離せなくなりました。『BEING』という雑誌の広告ですね。「人間を出発して人間に帰る興奮の人間科学誌。」どそうです。一体どういうことなんでしょうか。ちょっと倉庫を探してみますんで、見つかったら「monoという名のタイムマシン」の番外編として紹介します。お楽しみに。

で、「特集 FIELD CATALOG ’83 SPRING モノマガジンフィールドに遊ぶ」。「STAGE1 出発前夜。道具選びの時点で、すでにフィールドライフは始まっている。」「STAGE2 ただ速いだけのクルマなんて、フィールドではなんの役にも立たない。」「STAGE3 フィールドへの第一歩は、お気に入りのウエアと靴で決めたいものだ。」「STAGE4 オフロードバイクが舗装路に似合わないことを知ってて欲しい。」「STAGE5 とりたてて凝る必要はない。自然の中ではすべてが美味しいのだ。」「STAGE6 ボーズでもよいではないか、音のない世界に浸れるだけでも・・・。」「STAGE7 365日ベッドの生活なんて、まるでゆりかごの赤ん坊のようなものだ。」という構成で、オールカラー、15ページです。いくつか補足しときますと、STAGE5はクッカー、STAGE6は釣り、STAGE7はシュラフとテントという内容になってます。

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モノクロ13ページ、力の入った記事「保存版 ピカピカ磨いて新品気分!! お手入れグッズカタログ」です。7部構成で「Part1.乗り物 手入れの行き届いたオールドカーは新車よりも輝いて見える」「Part2.スポーツ 快適な汗を流したあとは、道具もスッキリリフレッシュ」「Part3.靴 足元がヨレヨレでは、人間もヨレヨレね。足元がピカピカだと、人間も」「Part4.装身具 豚に真珠、などと言われないための必需品であります」「Part5.オーディオ やたらとスペックにこだわるよりは」「Part6.ハウスキープ おいしい生活はキレイな家から」「Part7.衣料 ブランドものもいいが、洗いたてを着る、これも贅沢のひとつです」となってます。

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「戦後ヒット商品の系譜 玩具編2」ではヒーローキャラクターにスポットを当ててます。「赤胴鈴之助」にはじまり「鉄腕アトム」「鉄人28号」「ウルトラマン」などと玩具開発の歴史についてを論考してます。

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最後に表4の広告です。「アサーッ!」といえば谷岡ヤスジでしょ。わからない人は画像検索してください。

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では、次回の昭和58年6月(12号)をお楽しみに!

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