モノ マガジン8/16-9/2合併号
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エッセイ「余と万年筆」によれば、ペリカンの万年筆に満足できなかった漱石に、当時の丸善の社員だった内田魯庵が英国デ・ラ・ルー社の万年筆「オノト」を勧め、その書き味を大いに気に入ったという。丸善が限定200本発売する創業155周年記念モデルが「ストリームラインセピア万年筆」だ。ペン軸は当時人気のオノトのフォルムをインスパイアし、キャップリングやペン先には漱石の原稿用紙に描かれていた龍の頭を刻印。そして軸色に漱石が愛したインク色・セピアをあしらうなど、セピア色を好んだ漱石なら喜んで使ったのではないかと思わせる限定仕様となっている。この一本を手にしたら、私小説の一本も書いてみたくなるかも?明治45年に書かれた夏目漱石のそんなエピソードにちなんで、漱石が愛した万年筆の遺伝子がこの一本に明治2年の創業から今年で155周年を迎える丸善は、書籍と文房具で日本の文化を牽引してきた。その伝統は今も扱うアイテムに受け継がれているのだ。写真/鶴田智昭(WPP)、青木健格(WPP) 文/斉藤直樹夏目漱石の原稿用紙に描かれていた龍の頭の絵をペン先とキャップリングに刻印。このページの商品はすべて数量限定品■丸善丸の内本店 ☎03-5288-8881丸善オリジナル万年筆丸善155周年記念「ストリームライン セピア万年筆」10月発売予定(予約受付中) 予価4万9500円ストリームラインは文豪達に愛されたオノトのフォルムを再現した丸善オリジナル万年筆で、これまでも周年の節目に限定モデルが発売されている。漱石由来の龍の頭に加え、クリップには丸善オリジナル製品の証である方位磁石のマークも刻印されている。夏目漱石にちなむ万年筆丸善で文具を買う理由

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